色温度、というものを聞いたことがありませんか?
カメラを使ってる人だと色温度が3000Kだとか10000Kだとか、そんな話を聞いたことがある人はいるのではないでしょうか。
でも、光に温度??と思う人も多いのではないでしょうか。
ええ、温度があるのですよ。温度が。
簡単な実験で調べることができます。
単色のLED光源を赤、黄、緑、青、紫など用意します。
次に、紙に蛍光ペンで様々な色を塗っておきましょう。
真っ暗にした部屋で、LEDの光を蛍光ペンで塗った紙に当てるだけ。
そうすると、紫や青のLEDを使うといろいろな色が見えるのに、赤などではあまり色ははっきりと見えないのではないでしょうか。
日常世界のことを思い出してください。
温度の高いところから低いところへは自然と熱の移動がありますが、逆向きには熱は伝わりません。
そして、光を「熱」とみなします。つまり、エネルギーの移動のルートとして、光を捉えるわけです。(普通の人は光を熱と思うことはまあないでしょうが、物理学上は、「本当に」熱です!)
するとですね、温度の高いところから低いところへは熱が流れるわけですから、高い温度のところから出た光は低い温度のところへ行って、吸収されるわけですが、逆向きに流れたりはしない、ということを考えるわけです。
さて、熱というものが高い温度のところから低いところへ流れると、場合によっては力学的仕事をしたり、場合によってはさらに低い温度のところへ熱として流れたり、いろいろなケースがありますが、最終的に行き着く先は最も低温のところへ熱が移動します。最も、最短ルートを辿るばかりではないことに注意するべきです。
光の温度の「答え」を見ると数千K程度なので、とても高温であることがわかります。
とても高温の光は、それよりは低い温度のところへ行くわけです。
ここで蛍光塗料は何をしているのでしょうか。
蛍光塗料は、熱源があれば、そのエネルギーを吸収して「発熱」もとい、「発光する」ものです。ただし、その発光は特定の波長の光を出すもので、それを「特定の温度」と思うことにしましょう。
発光する限り、つまり、熱を発するわけですから、温度が決まるわけです。しかし、吸収した熱をもとに発熱するわけですから、吸収する熱源の温度を上回ることはできません。なぜなら塗料を中心に考えた時、正味ではエネルギーを吸収しないといけないわけですから。
となると、低温の発光体の光では蛍光体が光を発することがなくなるのですね。
しかし、十分高温の光なら、それより低い、特定温度の光を発せられるのです。
定量的な計算ができるのか?と言われたら。
はい、もちろんあります。
尤も、LEDの光は特殊で、本当は「黒体放射」という平衡状態の放射体からでる光のスペクトルを見るのですが、それはプランク分布というものになります。プランク分布の強度ピークは温度で一意に表示できますから、黒体放射でなくても、ピークの対応する温度を見てあげれば、それを光の温度、として一応定義できます。
一の位十の位、というようなものを物理の世界ではオーダーと言いますが、オーダーが一致する程度の甘い近似で見積もるだけなら極めて便利な公式があります。
hν=k_B T
という公式で、hはプランク定数、k_Bはボルツマン定数、νは振動数、Tは絶対温度です。
全波長帯で使える公式なので便利ですが、hやk_Bは日常的な単位では使いにくい値になってしまうので電子ボルトなどの単位を使います。電子ボルトとは、電子を1ボルトの電位差で加速させた時に与えられるエネルギーで1.6x10^-19Jです。
高校生だと辛く感じるかもしれませんが電子ボルト単位はとても使いやすく便利です。というわけでそのうち、単位の話でもしますか。
カメラを使ってる人だと色温度が3000Kだとか10000Kだとか、そんな話を聞いたことがある人はいるのではないでしょうか。
でも、光に温度??と思う人も多いのではないでしょうか。
ええ、温度があるのですよ。温度が。
簡単な実験で調べることができます。
単色のLED光源を赤、黄、緑、青、紫など用意します。
次に、紙に蛍光ペンで様々な色を塗っておきましょう。
真っ暗にした部屋で、LEDの光を蛍光ペンで塗った紙に当てるだけ。
そうすると、紫や青のLEDを使うといろいろな色が見えるのに、赤などではあまり色ははっきりと見えないのではないでしょうか。
日常世界のことを思い出してください。
温度の高いところから低いところへは自然と熱の移動がありますが、逆向きには熱は伝わりません。
そして、光を「熱」とみなします。つまり、エネルギーの移動のルートとして、光を捉えるわけです。(普通の人は光を熱と思うことはまあないでしょうが、物理学上は、「本当に」熱です!)
するとですね、温度の高いところから低いところへは熱が流れるわけですから、高い温度のところから出た光は低い温度のところへ行って、吸収されるわけですが、逆向きに流れたりはしない、ということを考えるわけです。
さて、熱というものが高い温度のところから低いところへ流れると、場合によっては力学的仕事をしたり、場合によってはさらに低い温度のところへ熱として流れたり、いろいろなケースがありますが、最終的に行き着く先は最も低温のところへ熱が移動します。最も、最短ルートを辿るばかりではないことに注意するべきです。
光の温度の「答え」を見ると数千K程度なので、とても高温であることがわかります。
とても高温の光は、それよりは低い温度のところへ行くわけです。
ここで蛍光塗料は何をしているのでしょうか。
蛍光塗料は、熱源があれば、そのエネルギーを吸収して「発熱」もとい、「発光する」ものです。ただし、その発光は特定の波長の光を出すもので、それを「特定の温度」と思うことにしましょう。
発光する限り、つまり、熱を発するわけですから、温度が決まるわけです。しかし、吸収した熱をもとに発熱するわけですから、吸収する熱源の温度を上回ることはできません。なぜなら塗料を中心に考えた時、正味ではエネルギーを吸収しないといけないわけですから。
となると、低温の発光体の光では蛍光体が光を発することがなくなるのですね。
しかし、十分高温の光なら、それより低い、特定温度の光を発せられるのです。
定量的な計算ができるのか?と言われたら。
はい、もちろんあります。
尤も、LEDの光は特殊で、本当は「黒体放射」という平衡状態の放射体からでる光のスペクトルを見るのですが、それはプランク分布というものになります。プランク分布の強度ピークは温度で一意に表示できますから、黒体放射でなくても、ピークの対応する温度を見てあげれば、それを光の温度、として一応定義できます。
一の位十の位、というようなものを物理の世界ではオーダーと言いますが、オーダーが一致する程度の甘い近似で見積もるだけなら極めて便利な公式があります。
hν=k_B T
という公式で、hはプランク定数、k_Bはボルツマン定数、νは振動数、Tは絶対温度です。
全波長帯で使える公式なので便利ですが、hやk_Bは日常的な単位では使いにくい値になってしまうので電子ボルトなどの単位を使います。電子ボルトとは、電子を1ボルトの電位差で加速させた時に与えられるエネルギーで1.6x10^-19Jです。
高校生だと辛く感じるかもしれませんが電子ボルト単位はとても使いやすく便利です。というわけでそのうち、単位の話でもしますか。