来年度から自分が大学院に所属するにあたっては、素粒子理論ということを大枠としては扱っていくことになるわけですが、所属の先生の研究対象としては、そのような素粒子理論を取り扱っていくための道具である、量子力学の「フォーマリズム」というに近い。
「量子力学基礎論」と呼ばれるテーマである。数学と量子測定、量子情報といった分野の整備が進むんだことと並行してか、はたまた技術応用として量子コンピュータが研究されているせいか、量子力学のフォーマリズムにも近年再びブームらしいのである。
基礎論といえば、古典力学はかつてはニュートンが作り上げたものをラグランジュあるいはハミルトンが解析学と呼ばれる数学の知識で再度体系化することで今日「解析力学」と呼ばれることもあるフォーマリズムを発展させたことが、より一般的な物理の枠組みを与え、相対性理論や量子力学を扱う土台を構築し、現代の物理学はラグランジュ形式における「ラグランジアン」をどう構築するか、という形で進められている。
ラグランジアンを正しく記述すれば、電磁場の変化も通常考える力学的なダイナミクスも同じ「最小作用原理」の元に、同じ操作から出てくる連立方程式になるにすぎない。したがって、ラグランジアンを与えるというフォーマリズムはかなりの普遍性を与えることに成功した。
量子力学のフォーマリズムについては自身まだほとんど学んでいない。
したがって、例えば量子論―その数学および構造の基礎 (物理学叢書 (93))/吉岡書店

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あたりを参照して学習したいと思っている。古典力学では素朴であまり意識されてこなかった発想にも量子力学がかなり深く洞察されているなど、ちらりと立ち読みしただけだが、欲しい本の一冊だが、高いのと、もう20年も前の本であることなどから買うかどうか迷っている。
フォーマリズムを大事にしていく本、というのは難解な印象を与えるが、実際のところ、どこかで受け入れねばならないのがフォーマリズムで、それを冒頭にしかもできる限り完璧を目指して載せるから難解に見えるのであって、その意味では実はフォーマリズムを重視する本の方が、学習においては優れている、というのが私の直感である。
熱力学においては
熱力学の基礎/東京大学出版会

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の本が、(実験的な、検証という立場ではなく、「完成された理論として」すなわち、)フォーマリズムを重視する熱力学の教科書の筆頭クラスだろう。
電磁気学や力学においてフォーマリズムを重視する教科書はやはりランダウ先生のあの二冊。すなわち
力学 (増訂第3版) ランダウ=リフシッツ理論物理学教程/東京図書

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場の古典論―電気力学,特殊および一般相対性理論 (ランダウ=リフシッツ理論物理学教程)/東京図書

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ということになってくる。ともに冒頭に述べた最小作用原理に基づくラグランジアンを構成する立場で作られてくる。もっとも、ラグランジアンに何を要請するか、そして、どのような形式にするかなどの表現にはいささか不備があるような気もするが、優れた教科書だろう。
いずれ、このようなフォーマリズムの優れた、かつ、できる限り明快に、かつ応用にも優れたテキストを書いてみたい、と思ったりもする今日この頃であった。
「量子力学基礎論」と呼ばれるテーマである。数学と量子測定、量子情報といった分野の整備が進むんだことと並行してか、はたまた技術応用として量子コンピュータが研究されているせいか、量子力学のフォーマリズムにも近年再びブームらしいのである。
基礎論といえば、古典力学はかつてはニュートンが作り上げたものをラグランジュあるいはハミルトンが解析学と呼ばれる数学の知識で再度体系化することで今日「解析力学」と呼ばれることもあるフォーマリズムを発展させたことが、より一般的な物理の枠組みを与え、相対性理論や量子力学を扱う土台を構築し、現代の物理学はラグランジュ形式における「ラグランジアン」をどう構築するか、という形で進められている。
ラグランジアンを正しく記述すれば、電磁場の変化も通常考える力学的なダイナミクスも同じ「最小作用原理」の元に、同じ操作から出てくる連立方程式になるにすぎない。したがって、ラグランジアンを与えるというフォーマリズムはかなりの普遍性を与えることに成功した。
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フォーマリズムを大事にしていく本、というのは難解な印象を与えるが、実際のところ、どこかで受け入れねばならないのがフォーマリズムで、それを冒頭にしかもできる限り完璧を目指して載せるから難解に見えるのであって、その意味では実はフォーマリズムを重視する本の方が、学習においては優れている、というのが私の直感である。
熱力学においては
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いずれ、このようなフォーマリズムの優れた、かつ、できる限り明快に、かつ応用にも優れたテキストを書いてみたい、と思ったりもする今日この頃であった。