翔side

 

手を引き

狭いベットでふたり横たわると

 

直ぐに胸元にすり寄り

丸くなって寝息を立てた

 

「あったけぇ…熱下がってないのか?」

 

そっと首筋に触れてみるけど

熱は…下がったみたいだ

 

ほっとして

 

覗き込んだ横顔は穏やかで…

 

「ふふっ無防備な寝顔して…」

 

しばらくその寝顔を眺めてから


「おやすみ…」

 

温かな体温を抱きしめ目を閉じると

すぐに深い眠りに落ちていた

 

 

 

意識が浮上し目を開けて

 

一番に目に飛び込んできたのは

ふわふわな黒髪

 

「…じゅん…」

 

ふふっ

 

「…ったく…」

 

寝る前はただ胸元で丸くなっていただけなのに

 

気がついたら

俺のシャツをきゅっと掴んでいる

 

「寝てても可愛い事するのな」

 

穏やかな寝顔に話しかけた

 

「…ん…」

 

お?…おきるか?

 

「…ん…しょく…ん?」

 

ふははっ

 

まだ目が開いてないぞ?

 

「起こした?」

「んん…おこされてない…」

 

ふっふははっ

 

会話にならない会話に

頬が緩むばかりだ

 

僅かに身じろいだあと

ぱちっと目を開けたじゅんと

 

数秒…

 

見つめ合った後

 

「おはよ」

「…おはよ…ふふっ」

 

照れくさそうに挨拶をするじゅんに

俺まで照れくさくなる

 

「くふっ」

 

可愛い声を上げながら

 

ぐりぐりと胸元に小さな頭を押し付けるから

擽ったくて身を捩ると

 

もっと押し付けてくる

 

「こら…」

「うふふっ」

 

悪戯なじゅんを腕の中に収めると

無防備な首筋に

 

唇を落として

 

「…っ…ぁ…いっ…」

 

吸い付くと

 

白い肌に紅い華が咲いた