潤side

 
「っ…びっくりした…」
 
「やっとお前を独占できる…」
「ふふっ大袈裟だなぁ」
 
そう言って後ろから抱きしめてくれたのは
夜も遅い時間
 
珈琲でも淹れようかな…と
お湯を沸かそうとしていた時だった
 
「だってそうだろ?」
「ま…そう…かな?」
 


『お前らなんで抱き合ってんだ?』
『あっ…リーダー…』
 
『潤…どうした?にのにいじめられたか?』
『なんでそうなるんですか…』
 
涙が止まった頃

楽屋に顔を出したリーダーが
潤んだ瞳を心配してか近寄って来た
 
『ふふっそんなことあるわけないじゃん』
『じゃ…なんで…ほら…泣いてたんだろ?』
 
目元に残る雫を綺麗な指で拭ってくれた
 
『ん…でも違うよ?』
 
『思い出したんですよ…全部…』
『あぁ…そっか…って…えぇ?』
 
『ふははっ反応おそっ』
『全部…そ…なのか…?』
 
『うん…そうだよ…大野くん…ふふっ』
 
『そっか…良かったなぁ…翔ちゃん…』
『あ…』
 
相変わらずにのに抱きしめられたまま
後ろを振り返ると優しい目をした翔くんがいて
 
『ふふ…俺の存在忘れられてるのかと思った』
『『ふはは』』
 
『智くん…ありがと…色々と』
 
二人顔を見合わせ
目を細めている
 
リーダーと翔くんの間には
見えない強い絆があって
 
俺に見せる顔とはちょっと違う気がする
 
『俺もぎゅーしたい…おいで潤』
『うふふっリーダー…いい匂いする…』
 
『翔くんもすれば?』
『しない』
 
『ふはは』
 
それからの時間も
みんな笑顔で収録も進み
 
俺もいっぱい笑った
 
『今日の潤くん可愛いね』
って三人に何度も言われたっけ
 
「うふふ…お湯沸かすよ?」
「あぁいいよ…」
 
「…このままだとあぶないよ?」
「もう少しだけ…」
 
「ん…」
 
珍しく甘える翔くんの腕に手を重ね
胸元に顔を寄せた