潤side

 
あれはいつのことだっけ…
 
一人過去へと思いを馳せてみたけど
それはすぐに現実へと引き戻された
 
何度も角度を変え差し出され
自らも絡め
 
甘さを感じる液を飲み込みながら
交わすキスに頭の中が痺れてくる
 
しばらく軽いキスしかしてこなかったから
それだけで自身が熱くなり
 
密着している翔くんにも伝わってると思うと
恥ずかしくて身体を捩ると
 
同じように
 
太腿に当たった翔くん自身も
熱くなっているのが伝わって
 
あっと息を飲むと
 
音を立てて離れ
荒くなった二人の呼吸が静かな空間に響いた
 
それを整える間もなく
 
「…っ…ぁ…まっ…て」
 
首筋に熱い息がかかり
湿った感覚を感じると同時に
 
スエットの中に滑り込んできた手に
勝手にびくりと身体が反応する
 
「ここじゃなくて…ベットで愛して欲しい…」
「はぁ…わるい…ガッツき過ぎたな」
 
「ううん…」
 
求めていたのは俺だけじゃなかったって
知れて嬉しいよ…
 
「おいで…いこ…」
 
先にソファーから降り
差し出された翔くんの手を取ると
 
寝室へと向かった

間を惜しむように
お互いに着ているものを脱ぎ捨て

ベットは二人分の重さに沈み
 
甘い時間が始まった