翔side

 
少しだけ残っていた温もりのあるベットに
寝転び
二人肩まで毛布にくるまると
 
眠る前絵本を読んでもらう子供みたいな
きらきらとした純粋な瞳と向き合った
 
「どこから話そうか?」
 
「ん…と…あの写真…は?」
「あぁあの写真はな?潤とこの部屋で暮らし始めた日に撮ったんだ」
 
「そうなんだぁ…」
「そう…良い顔してるだろ二人とも」
 
「うふふ…うんっ」
 
それから
二人で共有してきた思い出の一片を
 
思い出しながら話し始めた
 
言葉にすると
うっすらとした記憶が鮮明になり
 
何気ない日常が
どれだけ幸せで楽しかったのかと
 
語る俺自身も饒舌になった
 
その間も
ずっとその瞳を輝かさせて
 
幸せそうに聞き入ったり
恥ずかしそうに細笑んだり
 
そして

くふふっと笑って
胸元で丸くなった