智side

 

『もうちょっとこっち向いて…』

 

『あぁ…いいねぇ…』

 

『そのまま動かないで』

 

 

久しぶりの休日


釣りにでも行こうとも思ったけど

海は波が高いみたいだし…

 

何より潤とこうして休みが合うのも珍しく

 

出かけないと知ると

 

『読みたい本があるから…』

 

そう言って部屋着のまま

二人で

だらだらとお昼まで過ごしていた


潤は本を読み

おいらはテレビを何となく見て

 

『昼…何食べたい?』

『んあ?…ん…なんでも…』

 

キリが良かったのか潤が話しかけてきた頃

丁度お腹も空いてきたタイミングだった


『なんでも…ね…』


そう言いながらキッチンに立つ潤に

洗濯機に洗濯物を放り込んで


作ってくれたお昼を食べて


洗い終わった知らせに

二人で洗濯もの干して


コーヒーを飲んで…

 

それでも時間は余りあるから

ずっとしたかった事をお願いした

 

『潤の絵を描きたい』

『…いいよ…』