翔side

 
「マネージャーなんだって?」
「…聞く前にしょうくん達に呼ばれたから」
 
楽屋に向かう途中追い付いた潤が肩を竦めた
 
「ふぅん…そっか」
 
マネージャーが潤に言いかけた事…その真意を頭の中で探してると思い出した光景が
 
「そういえば…昨日俺にも何か言いたそうだったな…」
「えっ?そうなの?」
 
なんだろ…ばれたのかな…と独り言のよう不安そうに呟く潤の背中を思い切り叩いた
 
「いってぇ…」
「「潤くん?潤ちゃん?」」
 
先を歩いていた三人が振り返り

俺たちを見ると「なんだいちゃついてるだけか」と気にしないそぶりで歩き出した
 
「もうっしょうくんっ」
 
真っ赤な顔して睨む潤が仕返しとばかりに俺の横腹を叩いた

「いってぇ」 
と体を捩るとお返しだよとにやっと笑った

そう…それでいい…
笑っていよう…な

 
マネージャーが言いかけたことはきっと潤が呟いた…その事だろう

いつバレてもおかしくない程お互いの部屋を行き来していたから

それしか思い当たることはない
 
世間に知られてはいけない事も分かる

でも

受け入れられる事は無い関係だとしても
 
俺たちは何も悪いことしてない
ただ好きなだけ…愛し合ってるだけなんだ


「潤…俺何があってもお前と別れないから」
「…ん…おれも…」
 
二人の気持ちが一緒なら…

見つめ合うとふふっと恥ずかしそうに目を伏せ先を歩く三人に目を向けた
 
「ようしっ頑張りますか…」
「だね…頑張って早く終わらせようね」
 
俺たちの事…絶対守るから
強い気持ちを抱いて潤を見つめた
 
「おーいっ翔ちゃん達置いてくよ?」
 
雅紀の声に顔を見合わせて微笑むと

「「待ってよ、くれよ」」と
小走りで駆け寄った