翔side

 

「翔くん…俺これから帰れるんだけど…」

「俺…今日は遅くなるかも」

 

「そっか…じゃ先帰ってるね」

 

五人での収録が終わっても取材が残っている

俺は後姿を見送ってカバンに荷物を詰めていた

 

去り際少し寂しそうだとは思ったけど

 

今任せれてる仕事の事も理解して

応援してくれていたし

 

家で仕事をしていても


邪魔にならない様にと

静かに見守っていてくれていた

 

寝てしまっていても潤の温もりを感じながら眠りにつけていた俺は忘れてたんだ


あいつが寂しがり屋だった…ていう事を

 

 

がっちゃとドアが開き帰ったと思っていた

にのが入ってきた

 

「あれ?潤くんは?」

「あぁ先帰った…」

 

「翔ちゃんは?まだ仕事残っているんだ?」

「そうなんだよ…この後取材がな」

 

「そっか…忙しいね…お疲れ…」

「にのも…お疲れ」

 

「ね…最近潤くんに触れてる?」

「は?いや…まぁ一緒には寝てるけど…」

 

あっさりと答えたのは長い付き合いの中で


興味本位で聞いているんじゃないと

わかったから

 

「ふぅんお互い忙しいもんね、今」

「まぁな…」

 

薄茶色い目でじっと俺の顔を見つめて

「あの子も…大人になったってことか」

と呟いた

 

「…潤からなにか聞いてるのか?」


「いや、なにも…聞いてないんだけどさ、ごめん変なこと言って」

 

じゃあっと背中を丸め楽屋を後にした直後


マネジャーが迎えに来て

潤の事を考える暇なく仕事に向かった