私は一人っ子派
わたしは一人っ子です。
昔から、一人っ子はよく『わがまま』とか『空気が読めない』みたいなことを言われがちですが、決してそんなことはありません。
一人っ子は、幼い頃から小遣いもプレゼントも何もかも独り占めするのが当然だったため、わがままという概念すらなかったりします。
わがままというより『ナチュラルウルトラマイペース』といったほうが正しいかもしれません。
計算などは全くなく、ナチュラルにウルトラマイペースなのです。
たとえば学校の給食で、休みの人のデザートなどが余っていた場合。
クラスメイトの多くは(特に男子は)、ジャンケンで勝つまで争ったり、ヘタしたら喧嘩にまで発展していたりしますが、こんなときにも一人っ子はナチュラルウルトラマイペース。
決してみんなと争ったりせず、心の中では『わざわざそんなもの奪い合わなくても家に帰ればいくらでもあるし』と思ってシラーッとしていることも。
こういう態度が、周りから見れば『空気が読めない』と思われる要因だったりします。
ですが、一人っ子側から言わせてもらうと、そんなくだらないことで争うのが面倒なだけなのです。
恐らく一人っ子の多くは『皆さんとは出来るだけ穏便に当たり障りなく、波風を立てないでやっていくつもりなので、お願いですから皆さんも争いを仕掛けてこないでください』と、このように思っております。
言い換えれば、むしろ誰より空気を読んでいるのが一人っ子なのです。
ところでわたしは、一人っ子のうえ、父親までいないというステキな環境で育ちました。
学校が終わって家に帰ると、そこには誰もいない空間がポッカリと待ち構えており、本当に気楽で楽しかった日々。
誰もいない家に帰ったときだけが、自分らしくリラックスできる時間でした。
父親がいなくて困ったことなど何ひとつなかったし、兄弟がいなくて寂しかったことも全くなく、それどころか自由を満喫しまくっていた覚えがあります。
思えばわたしの母も、一人っ子&父親がいない環境で育った人。
この代々受け継がれた環境が、いつしかわたしに脈々と『孤独耐性遺伝子』を与えたのかも……。
というか、父親がいなくても兄弟がいなくても孤独を感じたことがないので、『孤独耐性遺伝子』ではなく『孤独無効遺伝子』かもしれません。
それにしても、一人っ子政策をしている国でもないのに、親子二代に渡って一人っ子で父親がいないとは。
我が家だけで少子高齢化率を高めてしまい、申し訳ありません。