以前、duckstationに関する記事で「.pbp」形式について触れたことがありますが、
今回は「.chd」形式について解説してみたいと思います。

「.chd」はCompressed HunksofDataの略称で、老舗エミュのMAME専用のROMデータ圧縮形式です。
MAME以外のエミュでは認識しない形式(?)のため、以下の手順を踏むことで汎用形式に変換することが可能です。

 

  1. まず、MAME公式からエミュ本体をダウンロードします。
    ※ 現在の最新は「mame0264b_64bit.exe」のようです。
     
  2. ダウンロードしたexeファイルを実行するか、explzhやtotal commander等のツールを用いて「chdman.exe」だけを抽出します。

    ※参考までに抽出したファイル(ver.0.264)を置いておきます。

     

  3. 「chdman.exe」はコマンドラインツールのため、以前の記事を参考に必要なファイルを配置した後、以下のコマンドを入力するとイメージファイル「.cue」+「.bin」が生成されます。
    chdman extracthd -i "○○○○.chd" -o "○○○○.cue"
  4. UltraISO等(AnyBurnやISO Workshopにも変換機能はありますが、なぜか生成されたファイルをduckstationが認識しません)を使用し、イメージファイル「.img」「.cue」+「.bin」に変換します。
    ※chdman.exeのみで出力した「.cue」+「.bin」と、UltraISOで変換したものはバイナリレベルで完全一致するため、「4」の工程は不要です。
 
【おまけ】
 duckstationよりepsxeの方がアプリの動作も軽快で、認識するゲームも多い印象です。
 duckstationのseekspeed(CD読み取り速度)可変機能は非常に魅力的ですが、それ以外の部分で両者に大きな違いはなく、プラグイン追加によりepsxeでもポリゴンの高画質化が可能です。