Premire CC関連の第2段です。
Adobe製品の記事は腐るほど溢れているため、マイナーで一部の人にとって有用な情報にのみ的を絞って書くことにします。
Premiere CCはサポートしている形式(取り扱える形式)が少なく、例えばネット上では一般的なMKV形式でさえ読み込むことが出来ません。
そういうものは「Media Encoder」で形式を変換して使えということなのかもしれませんが、別形式に再エンコードする時点で必ず劣化が伴います。
映像業界の標準的ソフトウェアを扱う企業のくせして、このスタンスはどうかと思います。
動画を少し勉強した方なら、「Avisynth」という名前はご存知だと思いますが、
Avisynthはフレームサーバーというあまり馴染のない位置付けのソフトウェアであることや、動作にはスクリプトを記述しないといけないことから、マニア向けというイメージがあるのではないでしょうか。
ですが、実際にはPremiere CCを始めとする市販ソフトより、遥かに多くのことが出来、汎用性が高く、高精度かつ高速に動作するのが「Avisynth」なのです。
今回紹介するのは、そのAvisynthの恩恵を、Premiere CCで受けることが可能になるプラグインです。
このプラグインをPremiere CCに追加することで、avsファイル(Avisynthのスクリプトファイル)の読み込みが可能になります。
Avisynthには「L-SMASH」という現存するほぼすべての形式の動画を読み込み可能なプラグインがあり、それを使用することで、Premiere CCでも「L-SMASH」で扱えるすべての動画が読み込み可能になります。
読んでても何のことだかよくわからないと思いますので、早速インストール方法を説明します。
1.AviSynth AVS Importer Plugin for Adobe Premiere Pro CCをダウンロードします。
https://www.cnblogs.com/nlsoft/p/8420349.html
ダウンロードしたファイルを解凍し、「Premiere CS AVS Importer x64.prm」をPremiere CCのプラグインフォルダに追加します。
通常プラグインフォルダは、(C:\Program Files\Adobe\Adobe Premiere Pro CC ○○\Plug-ins\Common\)です。
2.Avisynthをインストールします。
https://blacknd.com/video-editing/avisynth-plus-64bit-mt-filters-plugins-install-windows10-x64/
を参考にしてください。
※ 32bit専用のAvisynth2.6は対応していないため、Avisynth+を使用します。
3.L-SMASH Worksをダウンロードし、Avisynth用のプラグインを32bit用、64bit用それぞれのプラグインフォルダに追加します。
https://pop.4-bit.jp/?page_id=7929
4.テクストエディタでスクリプトを記述し、拡張子「.avs」で保存します。
この際、「LSMASHSource_LWLibavVideoSource ("C:\movie.mp4", fpsnum=30000, fpsden=1001) 」と書けば、
前回のブログPremiere CC 音ズレ 原因と対策で取り上げた、VFRからCFRの変換をAvisynthが代行してくれるため、
.avsのスクリプトファイルをPremiere CCに取り込んだ時点で、CFRへの変換が完了しているというわけです。
Premiere CCを起動し、通常の通り動画を読み込めば、avsファイルも認識されているはずです。
多少慣れが必要なことから、念のため必要なファイル&プラグインを埋め込んだパックを用意しました。