JACに入社して初の海外出張。(ロンドン編 その2)
さあ、今日は朝から、JACロンドン のオフィスで外人
とミーティングだ!!
憂鬱だな~。
どうせ全部英語だよな~。
わからないのに出席する意味があるのか~?
地下鉄に乗ったら、ロンドンのビジネスマンは、さすがにダークスーツ
が多いね。
みんな2メートル近くあるので、電車の天井が低く感じるなー。
実際にロンドンの地下鉄 は天井が低いよ。
そして、いよいよロンドンのオフィス に到着。
まずは、軽くオフィス見学。
とにかく笑うしかない。
日本語ができる人もいるが、明らかにできないスタッフも多い。
とにかく微笑を絶やさず、動揺してないふりしないと。
日本から社長と副社長が来たと言えば、向こうも笑うしかない。
お互いに適当な挨拶をして、「へ、へ、へ・・・・・・。」
当時のロンドンの取締役事業部長が、確かフィリップ と言うイギリス人。
もちろん、現地の人材紹介業の経験者らしい。
身長190センチ、体重100キロ ぐらいの巨漢。
確かラグビー やってたとか。
俺たちなんか、片手で殺されてしまう。
初めのミーティングは、このフィリップが、我々日本の社長と副社長に、イギリスの人材紹介の
ノウハウをレクチャーしてくれるとの事。
「おいおい、レクチャーする相手を間違えてないか? 俺を誰だと思っているんだ!!」
と内心思いながら、お手並み拝見とばかりにレクチャーを聞いた。
パワーポイントを見ながらなので、英語だけど内容は理解できた。
リクルート時代 に欧米のノウハウも研究していたし、ロスやニューヨークにも出張して
取材もしていたので、特に新鮮な内容は無かった。
だって、この仕事に特別な秘伝のノウハウなど無い。
でも、さすが外人は、プレゼンはうまいね。
そして、外人は大変アグレッシブ だと思った。
このビジネスをすごく割り切って考えている。
「Sell the people. 」 という言葉が何度か出て来た。
英語ってストレートだなー。
「人を売る。」って、確かにそうだけど、日本語ではもっと柔らかい言い方をするし、
「売る」というより「紹介する」とか「推薦する」とか言いますよね。
「売る」という言葉は禁句に近いし、実際に私はそう思ってやっていない。
だから、日本人は回りくどくて、言いたい事がわからないとか言われるのかな?
きれいごとかな?
午前中は、このレクチャーとそれ対する質問だった。
ランチは、そのミーティングルームにカナッペとジュースが用意された。
英語ができないと、このような休憩時間が困る。
雑談ができないからだ。
また、笑うしかない。 「へ、へ、へ・・・・・・。」
午後からは、業務システムに関するミーティングだった。
お互いに利用している業務システムの現状と改善ポイントなど、ナレッジ共有の場という感じだ。
そこで、神村さんが 助け舟を出してくれた。
神村さん:「武谷(たけや)さん、もしだるかったら、午後は出なくてもいいですよ。」
私:「えー!! そうですか? ありがとうございます。
じゃあ、適当にロンドン見学してきますので、オフィスかホテルで落ち合いましょう!!」
いやー、ありがたい。
さりげなくミーティングルームを後にして、テムズ川沿いの通りに出た。
そして、周囲を見渡した。
うーん、テムズ川は土色で汚いなー。
「あー!! あの橋は、ロンドン橋じゃないか?」
と思い、どんどんそっちの方向に歩いた。
結構、車も人も多いなー。
とにかく川沿いを歩いて何とかロンドン橋に到着。
結構暑かったが、ダークスーツ
にビジネスカバン姿
で歩いて渡った。
うーん、それにしても、大きな橋が何本も架かっているなー。
これからどこに行こうかな?
そうか!! ロンドンと言えば、昔、短波放送で毎日聞いたBBC放送のビッグベンの鐘だ!!
ビッグベンを見に行こう!!
それから多分下流に向って相当歩いた。
何本の橋を通り過ぎたか?
でもなかなかビッグベン が見えて来ない。
仕方なく新聞か何か売っている外人のおじさん に聞いた。
私:「エクスキューズミー。アイアムルッキングフォービッグベン。」
おじさん:「おー、ビッグベン? オーバーゼア!!」
おー!! 遥か向こうに時計台 が見えるぞ!!
よし、英語も通じたじゃねーか。
それから、またひたすらテムズ川沿いを歩き、疲れたので途中でビールを飲んだ。
水分を取っていなかったので、うまかった!!
そして、また歩いた。
いよいよビッグベン に近づいた時、突然スコールのような激しい雨に降られた。
橋を渡っている最中だったので、濡れた濡れた。
でも、ついに念願のビッグベン にたどり着いた。
一体、何キロ歩いたかな?
「来たぞーロンドン。 天下統一!!」
合掌。
※弊社HP↓。
JACに入社して初の海外出張。(ロンドン編 その1)
2001年6月、英語の上達も見られないまま、ついに、ロンドン
、ポルトガル
出張の日を
迎えました。
神村さんと二人、ヴァージンエアーの英国
ヒースロー空港行きに乗り込みました
。
ビジネスクラスは高いので、プレミアムエコノミーと言うエコノミーよりちょっと座席が広い席でした。
我々酒飲みの二人が一緒に飛行機
に乗ったら大変です。
結局、到着までほとんど眠らず、次から次にワインを飲み干して、あーでもない、
こーでもない と話しながらのフライトでした
。
さすがに、着陸前1時間前ぐらいに、キャビンアテンダントに、
「すみませーん!! ワイン、もう一本!!」
と言ったら、
CA:「お客様、居酒屋じゃないんですから、いい加減にしてください!!
飲み過ぎですよ!!
それから、他のお休みになっているお客様にもご迷惑です!!」
と叱られてしまいました。
そして、いよいよヒースロー空港 に到着。
空港がでかい!! さすが発着数世界一!!
世界中の飛行機がとまっている。
飛行機を降りたら、まさに人種の坩堝(るつぼ)。
一体、誰が何人なのかわからん???
「でも、そんなの関係ねー。とにかくみんな外人なのは間違いねー。」
そんなわけのわからない状態で、いきなり空港警備員 につかまった!!
ここからは英語の日本語訳です。
警備員:「お前の入国目的は何だ?
」
私:「観光です。」
警備員:「でもお前、結婚しているだろう?
」
私:「そうだけど?」
警備員:「じゃあ、なぜ奥さんも一緒に観光に連れて来なかったんだ?
」
私:「えー!! そんな事言われても・・・・・・。
そんな難しい事を英語で説明するのか・・・・・。」
と、答に窮していたら、バイリンガルの神村さんが、「仕方ねーなー。」という顔で近づいて来て、
何か一言、警備員に話したら、すぐに開放された。
これだから、外人・英語恐怖症になるんだよ、全く。
ヒースロー空港からタクシーでホテルへ。
「うーん、緑が多い。
おー!! あんな所で子供がクリケットしてるぞ!!
さすがイギリスやなー。」
「だんだん都心に入ってきたけど、東京と違って街並みに雰囲気があるなー。
緑が多いし、歴史を感じさせる建造物も多い。
それから、あまり高いビルが無いなー。
格好いいなー。」
さあ、いよいよホテルに到着だ。
決して高級ではないが、髭男爵(ひげだんしゃく)みたいな、ドアボーイならずドアオヤジが
立っており、何となく敷居の高い英国 の雰囲気を醸し出している。
「うーん、この雰囲気に飲まれてはいけない。
あくまで知的な日本人紳士を装え!!」
しかし、その日の夜は晩飯が最悪だった。
「神ちゃん、ラーメン でも食おう!!」
と言って、長蛇の列ができている日本名のナントカと言うラーメン屋 に並んで入った。
神村さん:「げー!!
これをラーメン と呼ぶのか!!
」
私:「なんだこりゃ!!
ひでー味だ!!
この味でこんなに客が並んでいるとは、一体イギリス人には味覚があるのかね?
これならカップヌードルでも買った方が良かったですね。」
神村さん:「武谷(たけや)さん、カップヌードルも日本と同じ味じゃないんですよ。」
そうなのかー。
うーん、雰囲気はあるが、飯はやたらまずいな。
これが初めてヨーロッパに降り立ったロンドン での第一印象でした。
やっぱり、食べ物は日本 に限る。
*明日へ続く。
合掌。
※弊社HP↓。
入社3ヶ月の登録者と会食。
当社を通じて入社された方々とは、ちょくちょく会食して、近況を伺う機会を持つようにしています。
ご本人のコンディションもわかるし、入社された求人企業(クライアント)のコンディションも
わかりますので、大変有意義な機会です。
先日も入社されて3ヶ月になるAさんと会食させていただきました
。
Aさんと同じ求人企業(クライアント)には、既に複数の方々
にご入社いただいております。
比較的ハードマネジメントの会社なので、大変順調な方
もいらっしゃるし、残念ながら
既に退職してしまった方もいらっしゃいます。
会食する前は、期待と不安が半々です。
「Aさんは、新しい職場にうまく馴染めているかな? 想像していた以上に大変だー
、とか
思ってないかな? 大丈夫だといいけどなー。」
こんな事を話しながら、Aさんと待ち合わせしているレストラン に向います。
レストラン には、我々が先に到着したので、「ぐるなび」でサービスのスプマンテを
飲みながら待っていました。
待ち合わせより10分ぐらい過ぎて、慌ててAさんが駆け込んで来ました
。
Aさん:「遅くなりまして済みません!!
ちょっとクライアントから緊急の電話が入りまして・・・・・。」
我々:「私たちよりお忙しいでしょうから、気にしないでください。
お先に失礼して、一杯飲んでいましたよ。
逆にこんなに早い待ち合わせ時間で良かったんですか?」
Aさん:「は、はい。
大丈夫です。
時間は、ある程度自分でコントロールできますから。
残業規制もありますし。」
我々:「残業規制は、厳しく徹底されているんですか?」
Aさん:「そうですねー。
長時間労働が目立つグループや社員には、個別に指導が入りますね。」
我々:「でも、この仕事はやろうと思うと切りが無いから、短時間で効率的に働く方が長続きしますよ。
私たちなんか独立してから1日9時間程度しか働きませんから、もう組織でやっている
人材紹介会社には戻れませんよ。
Aさんはタフだから、もっと働きたいんじゃないですか?
」
Aさん:「そうですねー。
労働時間は気にしませんけど、いきなりプレイングマネージャーみたいな仕事を任されて
いるので、自分の業績を上げる仕事と、メンバーを指導する仕事とのバランスを
取るのが大事ですね。」
我々:「何人のメンバーを指導しているんですか?」
Aさん:「5人です。」
我々:「その5人はどれぐらいのキャリアですか?」
Aさん:「1人以外は新卒です
。その1人も2年目
です。」
我々:「それは大変ですね。
手取り足取りでしょう?」
Aさん:「でも、新卒
はかわいいです
。
素直だし吸収力もありますし、教えがいがあります。」
我々:「それは良かったです。
あまり周囲に若い人やキャリアの浅い人ばかりだと、自分の仕事に集中できないし、
仕事のクォリティーが下がるから嫌だという人もいますけど。」
Aさん:「私の場合は、前の会社でも新卒採用してましたし、教えるのも好きなので
楽しくやってます。」
我々:「さすがAさんですね!!
環境適応力が高いですね。」
Aさん:「いやー2ヶ月間、自分の業績が上がっていないので焦ってますよ。
他人を教える前に自分の業績を上げないと・・・・・・。
今月は多分確実に上げられると思うんですが。」
我々:「でも、Aさんなら時間の問題でしょう。
この仕事の勘どころもわかってるし。」
Aさん:「そうですね。
やり方次第で、もっと上げられると思います。
自分もグループも。」
我々:「具体的にどこを改善すればいいと思いますか?」
Aさん:「もっとグループの枠を越えた連携を強くすれば、お互いに機会損失が減って
もっと業績が上がると思います。
そう思ったので、他のグループや他の支店に働きかけて、自分のグループの求人を
知ってもらって、紹介を増やすようにPRしてます。」
我々:「さすがですね!!
なかなか入社後わずか2~3ヶ月で、そこまで他のグループに働きかけられる人は
いませんよ。」
Aさん:「自分や自分のグループが得するだけじゃなくて、他のグループも苦しんでいるので
お互いに得すると思うんですよ。
特に最近、金融グループなどは人材はいるけど求人が少なくて困っているので、
お互いに協力できたらいいなーと思います。」
我々:「まさにその通りですね!!
コラボでシナジー。
ところでAさん、社風には慣れましたか?」
Aさん:「そうですね。
前の会社が小さかったので、久しぶりの大組織でおもしろいですねー。」
我々:「どこがおもしろいんですか?」
Aさん:「いやー、政治とかパワーゲームみたいなのを見ていると、久しぶりで新鮮ですよ。
」
我々:「そんなの社内であるんですか?」
Aさん:「いやー、若いのに政治とかパワーゲームにやたら詳しいメンバー
がいて、
『BさんとCさんは仲がいいけど、Dさんとは良くないらしいですよ。』 とか、
『次に部長になるのは、Eさんが最有力ですよ。』 とか、私にいちいち教えてくれるんですよ。」
我々:「笑っちゃいますね。
どこの組織にも、そういう政治とかパワーゲームが好きな奴がいますよねー。」
Aさん:「はい。笑えますね。
でも、それも含めて楽しんでます。」
我々:「さすがですね!!
何でも楽しめるんですね!!
これからは、Aさんみたいなポジティブ な人じゃないと生きていけないですね。」
Aさんって、素晴らしいでしょう?
どんな環境でも自分次第だと思って主体的に生きています。
自責の人です。
励ますつもりが、逆に我々が励まされました。
現在の人材紹介会社は、どの会社に入社しても、指示待ちでなく自律的に働き、
自分から周囲に働きかけなければなりません。
これだけ同業者が急増して、競争が激化
していますので、10年・20年前のように
マイペースで働ける状況ではありません。
歴史も浅い会社が多く、業界を取り巻く環境変化も激しいので、経営方針も朝令暮改は当り前です。
だからこそ、Aさんのように、変化を楽しめるフレキシビリティーが不可欠ですね。
「批判はしたけれど 自分にできるだろうか」 みつを
合掌。
※弊社HP↓。