一日3時間大工その9

ということで、前回(その8)の最後に

「次はグレモンハンドルの取付です」と書いたのですが、よく考えると、ドアを付けるのが先でした。(後で思い出しながら書いてるとこうなります)

さて、半分、つまり防音室側を作った防音ドア。これをドア枠に吊り込みます。

出来上がれば70kgという重量になるドアですから、一般的なドアに使われている蝶番では耐えられません。

使うことにしたのは「ジョー・プリンス」というメーカーのステンレス製重量蝶番。

100mm×100mmのサイズで厚みは6mm。これを3箇所に取り付けます。


前回のブログで紹介した蝶番取付用のテンプレートを使って、ルーターでドア枠を蝶番の厚み6mm彫り込んで取り付けるのです。一度仮取付したのですが、吊り元の反対側が枠に当たります。

ということで、少し蝶番取付部を削る。2回ぐらい調整してOKになりました。何と言っても、上下左右3mmずつしか余裕見てないのです。初めてドアを作る私、それも最初から防音ドアを作るなんていう無謀なことをやってるのですから、何か起こらない方が不思議。

半分出来たドアを吊り込んだので、次は残り半分を作ります。

ドア本体の骨組の間にグラスウールを詰めて、また12mmコンパネ、12.59.5mmプラスターボードボードそして4mmベニヤ。


防音ドア厚み120mm


最初に付けたグレモンハンドルは片側開閉だったので、表側には手すりを利用したドアハンドルを付けていました。

ドアが完成したところで、戸当たりとゴムパッキンの取付。

うちの近くにあるコーナン、ホームズには平たいゴムパッキンしか見当たらなかったのですが、使いたかったのはカマボコ型(U字型)のパッキン。

ロイヤルホームセンターにはあったのですが、残りわずかで2mぐらいしかありませんでした。

年末だったので、入荷は年明け。待つことにしようかと思いつつ、amazon見てると、ありました。


U字型ドアパッキンの断面。2023年1月の時点ではamazonで買えたのですが、今は無いようです。

早速注文。ところで、戸当たりというのは普通室内ドアではパッキン付けていないことが多いです。(最近の住宅は高気密、高断熱なので、そうでもないかもしれませんが)パッキンつけると、防音性、断熱性、気密性は良くなりますが、通気性悪くなる(あたり前)のと、ドアと戸当たりの間にパッキン1枚入る分だけドアが閉まりにくくなるので、一般的なドアノブが使えない。

ドアパッキン。まあ、ふにゃふにゃのゴムなんですけど、戸当たりの上下左右に貼ると5.4mになるのです。当然ドアは閉まりにくいというか、ゴムの分だけ跳ね返されるのです。


戸当たりにドアパッキンを取り付けた状態

そこで登場グレモンハンドル。

音楽スタジオへ行くと、使われているのを見るグレモンハンドル。

見るからにしっかり音漏れを防いでくれそうな感じがします。

一般的なドアにはこんなドアハンドルは付けません。 

さて、グレモンハンドルにも色んな種類があるみたいなのですが、コンテナのドアのように上下に鉄の棒が差し込まれてドア枠とドアをほぼ完璧に固定してしまうというのは必要ありません。

ところでグレモンハンドルは貫通型と片側型があります。私は最初防音室の中からだけ閉められたら良いと思って、片側開閉タイプを取り付けたのですが、取り付けた後、家族から「中で気を失って倒れたりした時どうするの」と言われたのと、中で出している音を確認するのにとても不便ということで、片側型はそのまま取り付けておいて、さらに貫通型を取り付けました。

最初取り付けたのはジョープリンスのエアータイトグレモンハンドルPH-403の左勝手タイプ(片側開閉)。このハンドルはローラー部分の直径が最大25mmとなっています。


後で取り付けた株式会社ホームオリジナリティのグレモンハンドル貫通タイプはローラー部分の直径が最大20mm

ローラー部分の直径の違いによって、ドアパッキンを押さえる力が変わってくるので、少しでも音漏れを防ぎたい時は両方とも閉めてます。

ところで、グレモンハンドルと受け金具は別売りです。ドア枠(あるいは戸当たり)を彫り込んで取り付ける受け金具と、彫り込まずに取り付ける受け金具があるからです。

私の場合は、戸当たりを彫り込んで受け金具を付けることにしたのですが、受け金具彫り込み部のサンプルを作ってみたにもかかわらず、受け金具彫り込み部が室内から見て手前に寄り過ぎたため、作り直しました。


ジョープリンス取付金具


ジョープリンスグレモンハンドルと取付金具

これは、ドアパッキンをドアの縦部の上から下まで1.8m貼った場合と、サンプルで40cm位の長さで貼った場合の遊びの取り方が違ったからでした。

※次回は初めてのクロス貼り