(再)ダフ屋を合法化せよ
いわゆるダフ屋行為は現在法律で禁止されているが、不当である。解禁すべきである。
これは、いつものように私が叩かれる覚悟で少数説を述べているのではない。
経済学者の圧倒的多数が私と同じ見解である。
自由市場における適正な均衡価格で売り出される限り、ダフ屋の出番はない。
適正価格よりも安い値段でチケットが売られた場合、供給量(チケットの枚数)よりも、需要量(その値段でチケットがほしい人の数)が多くなる。
ここでは、何らかの方法で供給量と需要量が均衡する点まで値段が吊り上るべきなのである。
それが禁止されるとどうなるか。
早い者勝ちの世界である。
旧ソ連のような社会主義国では、「全ての人民にパンを」と一見優しそうなことを言って、食料などの値段を国家が低く決めた。
その結果、その値段でほしい人は供給量をはるかに上回り、食料や日用品を手に入れるために行列を作らなければならなくなったのである。
日本でもサッカーのチケットなどを手に入れるために行列を作るなんていうのはソ連並みの愚の誇張である。
ダフ屋でも何でもガンガン認めれば、適正価格に早く均衡するのである。
「お金を持っていない子がサッカーを見られないのはかわいそう」
と言う悪平等主義者もいるだろうが、だったら、
「行列を作って並ぶ暇人以外がサッカーを見られないのはかわいそう」ではないか。」
より高いお金を出してでも見たい人ほどサッカーを見ることができるという方がよほど健全ではないか。
予想される反論
「ダフ屋は不当に価格を吊り上げ、それが暴力団の資金源になっているから取り締まるべきである」
逆である。
再反論1
ダフ屋を違法ということにしておくから、捕まる覚悟のある暴力団などばかりが参入する。そして、供給者が少ないから不当に値段を吊り上げることが可能になってしまうのである。
ダフ屋を合法化し、誰かが
「このチケットは10万円だよ」などと不当に価格を吊り上げても、すぐその隣で
「皆さん、チケット余っちゃったので、これ、3000円で売ります」
と叫べば、そちらが売れる。
(もし、暴力団系のダフ屋が、隣で安く売る行為を脅しで妨害するならば、そういう行為こそを取り締まるべきなのである。)
ダフ屋だって不当に高くすればチケットが余って損をするのである。
合法化していつでも誰でもチケットを売ることができるようにすれば、「神の見えざる手」により、適正価格で需要と供給が均衡するのである。
再反論2
暴力団の資金になるからというのはそもそも理由にならない。
だったら暴力団が金魚すくいの店を出して資金を稼いだら金魚すくいを禁止するのか。暴力団が芸能の興業に関わることはよくあるが、芸能興業を禁止するのか。
「東京都の場合、昭和30年代、後楽園球場周辺に100人前後のダフ屋がたむろし、観客につきまとって入場券の購入を強要したり、チケット窓口に 立ちふさがり、球場側の販売活動を妨害するなどしていました。このため、昭和37年に、迷惑防止条例が施行され、ダフ屋行為も禁止されたのです」(警視庁 広報課)
とんでもない理屈である。
これについては私の10月24日のブログを参照してほしい。↓
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=972776357&owner_id=2663509
「観客につきまとって入場券の購入を強要したり、チケット窓口に立ちふさがり、球場側の販売活動を妨害するなどしていました。」ならば、その行為そのものを取り締まれば良い。威力業務妨害罪など、現行刑法で十分対処できる。
その目的のために手段としてダフ屋行為全体を取り締まるのは憲法違反の疑いがある。
たばこをポイ捨てする奴がいるからたばこそのものを禁止するのと同じくらい、あるいは、一部の釣りマニアのマナーが悪いので釣りそのものを禁止するというのと同じくらい、目的に対して自由制限が広すぎる。
オタクのコーナー
同志社大学の政治研究会に招かれて学園祭で講演を行ったことがある。
この学園祭では、別の企画でアイドル奥菜恵さん(当時はまだ無名)のライブが300円で行われた。
私は行政改革について熱く語った後、急いで奥菜恵さんのライブに向かったが、300円ということもあって、奥菜恵さんを知らない学生も試しに来ていて、講演会後に駆けつけた私は大ホールの後ろの方になった。
ここでダフ屋がいれば、10倍の3000円出してでも前の方に行きたかった。
奥菜恵さんが、
「先日、写真集を出しました。ボニータというタイトルで・・・」と言ったあたりで私は大声で
「買いましたー」と言って、この日のためにわざわざ東京から持ってきた(同志社大学は京都)写真集を上にかざした。
笑いが起きた。
「あれ、あの人、さっき、行政改革の講演をしていた先生じゃない?」
「まさか」
というようなささやき声も聞かれた。
これは、いつものように私が叩かれる覚悟で少数説を述べているのではない。
経済学者の圧倒的多数が私と同じ見解である。
自由市場における適正な均衡価格で売り出される限り、ダフ屋の出番はない。
適正価格よりも安い値段でチケットが売られた場合、供給量(チケットの枚数)よりも、需要量(その値段でチケットがほしい人の数)が多くなる。
ここでは、何らかの方法で供給量と需要量が均衡する点まで値段が吊り上るべきなのである。
それが禁止されるとどうなるか。
早い者勝ちの世界である。
旧ソ連のような社会主義国では、「全ての人民にパンを」と一見優しそうなことを言って、食料などの値段を国家が低く決めた。
その結果、その値段でほしい人は供給量をはるかに上回り、食料や日用品を手に入れるために行列を作らなければならなくなったのである。
日本でもサッカーのチケットなどを手に入れるために行列を作るなんていうのはソ連並みの愚の誇張である。
ダフ屋でも何でもガンガン認めれば、適正価格に早く均衡するのである。
「お金を持っていない子がサッカーを見られないのはかわいそう」
と言う悪平等主義者もいるだろうが、だったら、
「行列を作って並ぶ暇人以外がサッカーを見られないのはかわいそう」ではないか。」
より高いお金を出してでも見たい人ほどサッカーを見ることができるという方がよほど健全ではないか。
予想される反論
「ダフ屋は不当に価格を吊り上げ、それが暴力団の資金源になっているから取り締まるべきである」
逆である。
再反論1
ダフ屋を違法ということにしておくから、捕まる覚悟のある暴力団などばかりが参入する。そして、供給者が少ないから不当に値段を吊り上げることが可能になってしまうのである。
ダフ屋を合法化し、誰かが
「このチケットは10万円だよ」などと不当に価格を吊り上げても、すぐその隣で
「皆さん、チケット余っちゃったので、これ、3000円で売ります」
と叫べば、そちらが売れる。
(もし、暴力団系のダフ屋が、隣で安く売る行為を脅しで妨害するならば、そういう行為こそを取り締まるべきなのである。)
ダフ屋だって不当に高くすればチケットが余って損をするのである。
合法化していつでも誰でもチケットを売ることができるようにすれば、「神の見えざる手」により、適正価格で需要と供給が均衡するのである。
再反論2
暴力団の資金になるからというのはそもそも理由にならない。
だったら暴力団が金魚すくいの店を出して資金を稼いだら金魚すくいを禁止するのか。暴力団が芸能の興業に関わることはよくあるが、芸能興業を禁止するのか。
「東京都の場合、昭和30年代、後楽園球場周辺に100人前後のダフ屋がたむろし、観客につきまとって入場券の購入を強要したり、チケット窓口に 立ちふさがり、球場側の販売活動を妨害するなどしていました。このため、昭和37年に、迷惑防止条例が施行され、ダフ屋行為も禁止されたのです」(警視庁 広報課)
とんでもない理屈である。
これについては私の10月24日のブログを参照してほしい。↓
http://
「観客につきまとって入場券の購入を強要したり、チケット窓口に立ちふさがり、球場側の販売活動を妨害するなどしていました。」ならば、その行為そのものを取り締まれば良い。威力業務妨害罪など、現行刑法で十分対処できる。
その目的のために手段としてダフ屋行為全体を取り締まるのは憲法違反の疑いがある。
たばこをポイ捨てする奴がいるからたばこそのものを禁止するのと同じくらい、あるいは、一部の釣りマニアのマナーが悪いので釣りそのものを禁止するというのと同じくらい、目的に対して自由制限が広すぎる。
オタクのコーナー
同志社大学の政治研究会に招かれて学園祭で講演を行ったことがある。
この学園祭では、別の企画でアイドル奥菜恵さん(当時はまだ無名)のライブが300円で行われた。
私は行政改革について熱く語った後、急いで奥菜恵さんのライブに向かったが、300円ということもあって、奥菜恵さんを知らない学生も試しに来ていて、講演会後に駆けつけた私は大ホールの後ろの方になった。
ここでダフ屋がいれば、10倍の3000円出してでも前の方に行きたかった。
奥菜恵さんが、
「先日、写真集を出しました。ボニータというタイトルで・・・」と言ったあたりで私は大声で
「買いましたー」と言って、この日のためにわざわざ東京から持ってきた(同志社大学は京都)写真集を上にかざした。
笑いが起きた。
「あれ、あの人、さっき、行政改革の講演をしていた先生じゃない?」
「まさか」
というようなささやき声も聞かれた。