塩浜修 革命のすすめ・5 +好きな髪型
塩浜修 革命のすすめ・5
TPPに日本が参加するかどうか、原発を続けるかやめるか、こういう大事については、議員だけで勝手に決めるのではなく、国民投票をやってみんなで決めるべきだ。
ところが、「それは憲法違反だ」などと、内閣法制局や学者どもは言うのである。
ここで得意のたとえ話。
「あなたはこのお金の所有者です。ただし、あなたは、自分でこのお金を使って買い物をしたり、お金の使い道を決めることはできません。あなたは3,4年に一度、あなたのためにこのお金で買い物をしてくれる人を選ぶことができます。自分で買い物できなくても、買い物代理人を選べるんだから、文句ないでしょ。」
この場合、あなたは本当にこのお金の所有者であろうか?
「お金」という言葉を「主権」という言葉に置き換えたのが、現在の政府見解なのである。
さらに、こんな余計なおまけもつく。
「あなたが選んだ代理人は、あなたが望まないものを買ってくるかも知れません。約束も破るかも知れません。でも、あなたは数年間、代理人を取り替えることはできません。ただ、あなたは、買い物代理人を数年ごとに選び直せるのですから、買ってきたものが気に入らなくても、あなたが悪いのですよ」
確かに、世界の圧倒的多数の国は、間接民主制をとっており、通常の政策は国民投票で決めるのではなく、議会で決めている。
ただ、だまされてはいけない。
確かに、全てを国民投票で決める国はないだろう。
だがしかし、「全て」を間接民主制「だけで」決める国も先進国としては珍しい。
通常の政策は議会で決めつつも、重要な政策については直接国民投票で問う・・・このような直接・間接混合型が一般である。
ところが、内閣法制局の見解によれば、日本はひたすら間接民主制でいけという国であり、国民による直接投票で決めるのは、憲法改正など一部憲法上既に認められる場合を除き、憲法違反であるという恐るべきことになっている。
国民主権の「主権」とは・・・
ア 国民が政治決定を直接行使できるのが国民主権だ・・・プープル主権、ルソー、塩浜などの立場
イ 政治決定の正当性の最終的なおおもとが国民にあれば国民主権だ。議員が政治決定するにあたり、国民が選挙によって、議員が決める正当性を与えているから、これで国民主権があると言えるのだ・・・ナシオン主権 学者の多数説
難しい言葉で学者はグチャグチャ言うのだが、ともかく、普段は面倒くさいし、よくわからないから代理人に任せておくとしても、いざ重要な時に自分で直接やってはならないなどというバカな話があってたまるか。
私は当たり前のことを言っているつもりだ。
今、グチャグチャ言って政治決定の直接行使を認めない学者が多いにせよ、将来我々の子孫たちは、「この時代は民主主義とは言っても、この程度の限界があった」と社会科の時間に習うことであろう。
さて、私は国民による直接投票が当然に認められると考えている。
現行憲法上も認められるし、仮に内閣法制局のように、認められないというならば、革命でこの当然の権利を実現するまでである。
よく「塩浜さんは選挙に出ないんですか?」と聞かれる。
出ても当選しないが、私はシステム自体に疑問を持っているのである。
江戸幕府が古くなって欧米列強の侵略から日本を守りきれないならば、やるべきは江戸幕府を倒して新しい政治システムをつくることであって、江戸幕府に自分が入ってささやかな改革をすることではない。
なお、一応念のため、憲法上も国民投票(拘束力あり)を認めて問題ないことを説明しておく。
1 憲法99条に、公務員やら議員やら大臣やら天皇やらに憲法尊重擁護義務を課しているが、ここに「国民」という言葉は入っていない。
国民は、「権力」という恐ろしい武器を権力者に預けるにあたり、武器の使い方を制限するために憲法を作った。
憲法は権力者をしばるためにあるのであって、国民を縛るためのものではない。
国民投票違憲説を唱える人々は、やれ、「国会こそが唯一の立法機関だから、国民がそれに制限をかけることができない」とか、「正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、とあるから代表者を通じずに直接やるのはだめだ」などと言う。
が、これらは、昔のように天皇が緊急勅令やら独立命令を出したり、他の権力や軍隊が勝手なことを決めるのを防ぐ規程であって、国民が直接決定することを禁じるものではない。
2 日本国憲法には、「そもそも国政は、国民の厳粛な『信託』によるものであつて」とある。「信託」とは文字通り、信じて託するのであって、「譲渡」とは異なる。
信じて託した代理人があてにならない時、我々は決定権限を取り戻し、自ら直接決定できる。
これは言葉尻を捉えているのではない。思想史上の重要ポイントなのだ。
ホッブズが、「国民を万人の万人に対する闘争から守るため、政府に権力を『譲渡』する」としたのに対して、「いや、国民の生命・財産などを守るため、政府に権力を『信託』するのである。」とした。この後者の「信託」という言葉をわざわざ使っているのである。
信託したものは譲渡したものと異なり、取り戻すことができる。
オタクのコーナー
私が一番好きな女性の髪型はツインテールである。
ポニーテール、ショート、おだんごなども好きだが、ツインテールが特に好きである。
全国の塩浜ファンの皆さんも、ぜひツインテールで誘ってください。
が、最近、ツインテールと同等に良いと思っているのが、そのテール部分を片側横に持ってくるものである。
これはなんと言うのだろう?サイドテール?