塩浜塾の授業 中学歴史・8 | アトラス塩浜のブログ

塩浜塾の授業 中学歴史・8

これが塩浜塾の授業だ
中学歴史・8

672年 壬申の乱
覚え方
ムッ 夏(672)になるとジンマシン(壬申)

天智天皇が死んだ後、天智天皇の弟と子が争い、弟が勝って天武天皇になりました。これが壬申の乱です。

小説家として有名な森鴎外は天皇の名前について研究しています。
「天智」と言うと良い名前に聞こえますが、実は殷のろくでもない王様が大切にしていた宝石の名前が「天智玉」なのです。

たとえばですね、皆さん、秋葉原無差別殺人事件がありましたよね!「あの犯人の初恋の人の名前をあなたの子どもの名前につけよう」と言われて喜びますか?
天智玉天皇とか天武天皇というのは「おくり名」と言って、死んだ後、その人にふさわしい名がつけられます。 天皇に子供がいなくて、血筋が遠い人を無理やり連れてくると「継体天皇」という具合です。

殷の最後の悪い王様が持っていたのが「天智玉」、その殷をやっつけたのが周の「武王」。
以上のことから、実は天智天皇を殺して武王のように新しい体制にしたのが天「武」天皇なのではないか…と井沢元彦さんが書いています。天智天皇の死がはっきりしないこと、「弟」のはずの天武天皇だけ年齢がよくわからないことなどもこれで説明ができます。

710年 平城京 奈良時代の始まり
覚え方
「なんと、矢吹丈がダウンです!」
「へい、ジョー、立て、立つんだ、ジョー!」
なんと…710年
へい、ジョー…平城京

細かい年代は覚えなくても大丈夫ですが、時代の変わり目は覚えておきましょう。
奈良時代には万葉集ができています。国語のテストにもよく出ます。
万葉集が素晴らしい点は、庶民の歌も天皇の歌も一緒になっている点、そして「政治のせいでこんなに苦しんでいる」という歌を堂々と載せている点です。
もしかしたら社会の先生は「この時代の農民はこんなに苦しんでいた」という観点で話すかも知れません。が、この時代に政府のやり方を堂々と批判した歌を載せるというのはむしろ素晴らしいことだと思います。

752年 奈良の大仏 覚え方 セブンがゴッツン(752)奈良の大仏

ウルトラセブンが空を飛んでいたら奈良の大仏にぶつかった場面を想像して下さい。
頭にタンコブをつくって「いてぇ、何だ、これは」と思って見上げると奈良の大仏。情景をよく思い描くのが忘れないこつです。
これを造らせたのが聖武天皇。「聖」徳太子とか「聖」武天皇とか、「聖」がつく人は仏教が好きですね。
聖徳太子の頃の文化が飛鳥時代で聖武天皇のころが天平文化、文化の問題は毎年一問入試に出ます。

教科書ではもう少し先ですが、藤原氏というのが、段々力を握ってきます。
彼らの得意技が2つあります。
①前回話した私有地=荘園をたくさん持つ
②娘を天皇と結婚させる
「だんご3兄弟」という歌がありましたが「藤原4兄弟」というのがいまして、妹を聖武天皇と結婚させ、力を握りました。
邪魔な奴をどんどん自殺に追い込んだりして消していきまして、権力をつかんでいったのですが、なんとここで伝染病で4兄弟がバタバタ死んでしまいました。
今ほど科学が発達していない時代です。「うわぁ、たたりだぁ」と生き残った人は思うわけです。

特に藤原4兄弟の妹、光明皇后は、こう思ったかも知れません。
「お兄ちゃんたちが、人に罪をなすりつけて自殺に追い込んだりしたからこんなことになったのだわ。次は私がたたりを受ける番かも知れない」
ということで奈良の大仏、国分寺、国分尼寺などいろいろ造らせたとも考えられます。

随分悪い解釈をしてしまいましたが、別の考え方もあります。
太平洋戦争で日本が負ける前の教科書だと、次のような話が乗っていました。光明皇后は、皇后という地位にありながら、お風呂場でみんなの背中を流すなど、 庶民と同じ所に立って行動していました。ある日、身体中にできものができた病人がいましたが、光明皇后は嫌な顔をせずにその人の世話をしました。実はこの 病人は光明皇后の心を試すために観音様が姿を変えて現れたのでした。
こういう話が伝わる位に光明皇后は優しい人だったのだ…という考え方もあります。

また、高校の教科書に小さい字で書いてありますが、貧しい人に食べ物を与える悲田院、薬を与える施薬院を作りました。このあたりは私も高く評価したいです。
ということで、同じ人を見るにしても、仏の心でみんなを救おうとした優しい人という見方もできれば、お兄さんの陰謀に巻き込まれ、祟りを恐れて仏教にすがりついた人という見方もできます。こんな風にいろいろな見方ができるのも歴史の面白い所です。


食べ物のコーナー
たかが1杯で700円も800円もするラーメンをどうしても食べる気になれない。
少し前、あるマイミクとのコメントのやり取りで、「それだけの値段の価値はある」と言われ、
「試しに食うか・・」
とも思ったが、いくらうまいラーメンだとしても、600円か650円でカツ丼が食えるんだぞ。
750円あれば、ラーメン+半チャーハン+餃子が食えるところもあるぞ。
いくらうまいラーメンだって、うまいラーメン1杯と、普通のラーメン+半チャーハン+餃子なら、後者の方が良いではないか。
まして、清水寺から飛び降りる覚悟で高いラーメンを頼んだら、普通のラーメンと似たような味だったら、10年は悔しがる。

実際、立ち食いうどんなどについて言えば、「高いうどんがうまい、安いうどんはまずい」という法則が成り立っていない。どうせラーメンもこれと同じだ。
オムライスについて言えば、歴史上一番まずかったのは、某国会議員にごちそうになった高いオムライスである。
オムライスやメロンパンは安いのがうまい。

ということで、結局高いラーメンには手が出ないまま現在に至る。