世界連邦政策提言+気合至上主義・2
私が関わっている平和団体=世界連邦では、毎年外務省に政策提言を行っている。
軍縮に関して、クラスター爆弾、劣化ウラン、ATT武器貿易条約のことを提言する予定である。
劣化ウランのことについて一度たたき台を書いたが、政府は、
劣化ウラン兵器に関する人体・環境への影響について「確定的な結論は得られていないと認識している。」としているので、その次元からスタートしなければならないと思い、書き直した。
確かに難しいのは、クラスター爆弾で脚が吹っ飛んだら、「クラスター爆弾のせいで」ということがわかりやすい。
しかし、劣化ウラン使用地域で白血病が多く見られても、劣化ウランのせいで白血病になったかどうかは証明が難しい。
実際、前回、「劣化ウランのせいというのはデタラメ」というコメントもあった。
お蔭様で更に勉強することができた。
主に情報の入手先は、「ウラン兵器禁止を求める国際連合」および、わが団体の事務局で軍事にものすごく詳しく、雑誌などの取材も受ける人。前者の報告はお医者さんがしてくれたので、頼もしい。
確かに、劣化ウランの放射線はアルファ線という、紙1枚で遮断できる種類のものであり、体外被曝はしにくい。また、口に入れても、体外に排出されやすいようだ。
ただし、粉塵を肺に吸い込むことによる被害が考えられる。
更にいえば、環境への影響が考えられる。
人体への影響については、国際科学雑誌にも多数報告されている。(米軍放射線生物研究所のデータも含む)
以下、提言においては、「影響ははっきりしていないから調査を待つ」という政府側の立場を踏まえて、①調査結果が出るまではいったん止めようよ ②日本も調査に協力しろ・・という形をとった。
劣化ウラン兵器
我々は昨年12月の国連総会において、劣化ウラン兵器の問題を国際的軍縮の課題とする決議が採択されたことを歓迎する。その際、日本と関係の深い一部の国の反対にも影響されず、日本政府が決議案に毅然として賛成したことを高く評価する。
我々は、劣化ウラン兵器に関して政府に次のことを提言する。
1.劣化ウラン兵器に関する人体・環境への影響の調査研究中、同兵器の使用自粛を国際社会において積極的に訴えること。
2.日本がその優れた科学技術を生かし、劣化ウラン兵器に関する人体・環境への影響の調査研究の点で積極的に貢献すること。
【説明】
本年日本政府が国連事務総長に送った見解によれば、劣化ウラン兵器に関する人体・環境への影響について「確定的な結論は得られていないと認識している。」「国際機関が行う調査の動向等を注視していく」。として、WHO、IAEA、UNEPなどの国際機関に「見解を提示することを要請したい」としている。
白血病をはじめ、放射能によって生じる病気は、放射能を浴びていない場合もある程度生じる。そのため、劣化ウランと健康悪化などの完全なる因果関係を立証するには時間がかかると思われる。
①劣化ウラン使用地域に白血病などが他の地域よりも多く見られること、②劣化ウランの発がん性・有害性を示す報告が多数存在すること、③これらの報告が正しい場合、「確定的結論」を待って「国際機関が行う調査の動向等を注視していく」のみでは、その間にさらに被害者が増加することなどに鑑みれば、上記1に述べたように、わが国は調査研究中の使用自粛を訴えるべきである。そして、「国際機関が行う調査の動向等を注視していく」に留まらず、わが国自身が調査研究に積極的貢献をすべきである。
幸い、わが国はタングステン弾などを用いており、劣化ウラン兵器を保有も使用もしていない。上記1・2を行っても国益を損ねることはないばかりか、むしろ平和国家日本としての国際的名誉を得ることができると考える。
補足:劣化ウランのアルファ線は透過力が小さいこと、経口摂取によっても害は小さいことなどを理由に因果関係を否定する者もいるが、これらとは別に粉塵を肺に吸入した場合の危険性が考えられることを強調しておく。
オタクのコーナー
昨日、アニメ・特撮・プロレスなどの「気合至上主義」を斬った。
ただし、1年を通しての1回くらいに留めてくれれば悪くはない。
良い例
宇宙刑事シャリバン39話「人形は知っている イガ戦士の心の傷を」
この番組のヒロイン、ベル・ヘレンは人形に関連して幼い時に人を裏切ってしまったという心の傷を持っていた。
宇宙刑事シリーズでは、敵が力任せの侵略ではなく、人間の持つ文化的・精神的弱点を突いてくることが多くて面白かった。
敵の怪人はヒロインの幼い日の裏切りの思い出をついて、精神的に揺さぶりをかけ、ヒロインを殺すことに成功する。
その時、主人公のヒーローは、いつもは比較的冷静なのだが、ここで
ウオオオオオオ!!!!
と叫んで突進しながらの変身。
これは良かった。
ところで、宇宙刑事シャリバン、「人形は知っている イガ戦士の心の傷を」に見られるように、こんな調子でタイトルが長いのが特徴だった。