日本語を愛する会・3 | アトラス塩浜のブログ

日本語を愛する会・3

「煮詰まる」という言葉の誤用には、かなり腹が立っていた。

意味が逆になるというのは、誤用の中でも特に問題である。

 

そして、バカが勝手に知識不足で間違えるのは仕方ないとして、アルバイト先とか、テレビなどが、誤用を繰り返し、間違いを伝染病のように広めるのが腹が立つ。

なぜ、誰も指摘しないのか。社会的責任を何と思っているのか。

 

堂本何とかという人が出てくる深夜番組で、この「煮詰まる」の誤用を毎週連発している。

ここ数年、テレビのバカアナウンサーどもが広めているのが、「いただいてください」という表現だ。

「いただく」は謙譲語である。他人に「いただいてください」とは何だ。

 

言葉に全体的なバカなら仕方ない。

が、奴らは、「4つ足」「片手落ち」などの差別用語でもなんでもない言葉については、言葉狩りに異常に怯えていて、「先ほど、不穏当な発言があったことをおわび致します」

 

普通の人にはわけがわからない。

念のため解説すると、被差別部落の人を隠語で「4つ」と言ったりする人がいるせいで、普通に「鹿も4つ足、馬は4つ足」という、別に被差別部落の人を指しているのでなく、4つ足の動物を4つ足だから4つ足ということすらテレビは自粛しているのだ。

「帰ってきたウルトラマン」のDVDを借りてほしい。

「シーゴラスが2つ足で立ち、シーゴラスは・・・・足」と音声が消されている。

 

「片手落ち」は片手のない人への差別だから禁止。

最近、「障害者」という時に、「障がい者」と書くことになっている。「害」と表現するのはひどい、差別だ・・・。ということなのだ。

ワープロでは「障害者」と出るわけで、面倒臭い。

読者の皆さんも、福祉関係の試験で「障害者」と書いたら、大きく減点される可能性があある。

大体、「害」を「がい」と書いても、語源は「害」ではないか。

呉智英氏は、「片手落ちがいけなくて、手落ちがあったは良いというのは片手落ちではないか」と痛烈な皮肉を書いている。同感である。

 

こういうくだらない自粛をしながら、「煮詰まる」の誤用、「いただいてください」「~です」というべき時に「~になります」などの間違いを放置しているのがけしからん。

 

さて、面白いことに、知性が高いつもりの学者、政治家、評論家などがよく間違っているのが、「すべからく」。

かえって、大衆はこういう言葉をわざわざ使わないので間違えないのだが、かっこつけてわざわざ間違うのは笑える。

マイミクには政治家、政治家志望の人が多いので注意。

 

「すべからく」を「全て」という意味だと思っている人がいる。

「すべからく」は高校の漢文の再読文字のところに詳しく書かれているが、「当然・・・すべきである」という意味である。漢文では「すべからく・・・べし」というように読むことを問う問題が頻出。

 

「なにげに」という言葉が嫌いだ。

私の紹介文に「なにげに」を用いた人には訂正を求めた。

大体、この言葉は何なのだ。

最初は「何気なく」の変形かと思ったが、前後をよく聞いて用法を探ると、そういう意味すらない。論理的な説明のできないバカが、理由を説明できない時に無意味に語調を整えるために用いているいようだ。

 

「微妙」

本来は、ABか、どちらなのかギリギリのところにいて迷うような場合に使うが、悪い意味に使う人が増えている。

「あの人の服、微妙だよね」

こういう使い方は間違いである。

 

よりによって、語学学校、ノバのコマーシャルで、この間違った「微妙」という表現を使っていた。また、同コマーシャルでは、「いっぱい聞けて、いっぱいしゃべれる」と、「ら抜き言葉」も使っていた。

語学学校の癖に何だ。こういう日本語を粗末に使う学校には絶対行くものかと思った。

 

新しく書いたつもりでいたら、前回(4月26日)とかなり似た内容になってしまった。↓

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=787199413&owner_id=2663509

3月8日、「日本語を愛する会・1」↓

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=737881477&owner_id=2663509

 

 

オタクのコーナー

ある撮影会で2種類の禁止事項が制定された。

1つは、6月14日に紹介した「裏・女豹のポーズ」↓

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=838108624&owner_id=2663509

確かにこのポーズ、要求すると9割の確率でマネージャーから止められる。が、本人や事務所側が了承すれば、主催者側が止めなくても良いではないか・・・と主催者側に禁止の例外措置を求めたがだめだった。

もう1つの禁止事項は、モデルさんが立っている時、その近くまで行って、カメラレンズをモデルさんの膝より下に構えるというもの。

 

これは、モデルさんも恥ずかしいだろうが、撮影する側も恥ずかしいぞ。