視線を感じて振り返ると
そこに見えたのは
招き猫2体
私の家の近くにある
「何でも買います」と
看板を掲げた
不用品買い取り店
ガラス越しの店内でした。
窓際に置かれていた
その２体の横には
米俵に乗った
大黒様も置かれています。
招き猫達や大黒様は
誰かが持ってきたもの
（もう要らない・・）と
見切りを付けられた物なのでしょう。
そこで
ちょっと気になったので
私は顔見知りになった店主に
話を聞いてみることにしました。
随分立派な招き猫だし
大黒様だし
こういう物を
持って来る人もいるんですね。
売りに来たのは
持ち主がお亡くなりになったとか？
ご入院や施設に入られたからとか？
「いや～、持ち主さんはお元気ですよ」
じゃあ、単純にご利益がなかったから？
「ハハハ、そうかもしれませんね」
そして
ご利益がない物を売るんだ
あ、そうか
ご利益があったら売らないよね！
そう言った私に
答えようがなかったのか
店主は笑うしかなかったようでした。
見切りを付けられた
この招き猫達や大黒様
でも
そんなに「変な氣」は感じません。
むしろ
私が「ん？」と
振り返ったときに感じたものは
もうちょっとやったんやけどなぁ～
みたいなものだったんです。
私達は運を変えたいとか
いいことを呼び込むために
神社にお参りして願を掛けたり
招き猫や
福を呼び込む大黒様のような
縁起物を買うことがありますね。
すると
その願掛けしたことや
縁起物を手に入れたことで
「頑張ろう！」とか
「きっと大丈夫」とか
元気が出たりすると思うんです。
でも
実際は
次の日から急に
現実が変わるようなこと
大金が舞い込むとか
お客さんがすごく増えるとか
そういう多大な幸運が
いきなり訪れることって
あまりないように思います。
（全くないことは、ないです。
お稲荷さん系では特にあります）
すると
人によっては
思う通りの幸運が
訪れなければガッカリして
神社の神様に
この神様はご利益がない
と不平を言ったり
縁起物などにも
「効果ないわ」と見切りを付けて
「もう要らない！」ってことも
あると思うんですよね。
けれど
私に招き猫達や大黒様から
伝わってきたのは
ちゃんと
頑張っているとこ見ていたよ。
与えていたんだよ、福を。
でも、足りなかったんだろうか。
諦めたんやな。。
というものでした。
これが本当なら
私はすごく
残念だと思うんですよね。
願をかけたり
縁起物を買ったりして
自分なりに
頑張ろうと行動していれば
やがては
その行動に見合った”福”は
いただけると思います。
ただ
それを『今すぐ欲しい
』と思うと
まあ、そう思うのも無理はないし
それが人だと思うのですが
いつ来るの？福。
いつまで待てばいいの？
と、待てど暮らせど
幸運を感じられなければ
見切りを付けたり
見放したくなるだろうとも思うんです。
でも
神様は言われますよ。
神は人を見放さない。
神を見放すのは、人。。。って。
なので
中々願いが叶わなくても
縁起物の効果を感じられなくても
これから先は分からないけど
今を生きよう・・と
今を続けているうちに
いつの間にか
変わった何かがあることに
気が付くかもしれなくて
それは
自分が神様と二人三脚で
得ることができたもの
なんじゃないかなと思います。
あの２体の招き猫と大黒様に
新しい持ち主にさんが
現れるといいなと思います。
きっと、お福がいただけますよ。
あ、でもうちはダメなんです。
どれも、一体が電子ジャー２個分
置くところがありません
・・・・・
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