君が好きで
君も僕を好きだといってくれる
だけど僕は一生片想い
何故って……
君は僕を好きになってくれたけれど
僕は君を好きになるだけではなく
愛してしまったから
大好き、そうとまでは言ってくれるのに
愛してる、とはいってはくれない
だから僕も大好き以上は言わないことにした
この想いは何時か叶ってくれるだろうか
叶わない確率の方がきっと上だろう
だから僕はずっと君に片想いすることになるんだろうね
桜色の風のなかで、俺は彼女を待っていた。
桜の花びらをさらう風の音に交じって、遠くから聞こえてくるのは卒業生たちの声。
泣いたり、笑ったり、叫んでいたり。
様々な声が聞こえてくる。
どうして俺がそのほうにいないのか?
その答えはひとつしかない。いや、今日でなければたくさんあるんだろうけど、今日、今日だからひとつしかありえなくて。
そう、待ち人。
なんで待っているかって?それこそ愚問。そんなの、告白しかない。
だけど……
「克実(カツミ)!」
ああ、やっときた。髪が乱れているのを見ると、走ってきたんだろうな。それに目も赤い。たくさん泣いたのだろう。
「わざわざ走ってきたのか?沙菜恵(サナエ)」
「だって、あんまり待たせたら悪いかなって」
「別にいいのに。卒業式なんだし、友達とかと色々話したりしてても」
「そうだけど……なんか待たせてるのって落ち着かない」
なんか気になってしょうがないし、やっぱり待たせるのは悪い気する、と口を尖らせていう沙菜恵。
沙菜恵のこういうところは好きだ。
そして、さっきに戻れば告白、しかないこの状況。だが、違う。何故なら
「それに、今日は克実と最後の制服デートするっていったじゃん」
そう、すでに俺たちは『恋人』であるからだ。
「確かにいったな、沙菜恵が」
「克実でしょ!」
「はいはい、んじゃ行きますか」
むっとしたようにいった沙菜恵に笑って歩き出した。
桜の花と、遠くの声とに背を向けて。
桜の花びらをさらう風の音に交じって、遠くから聞こえてくるのは卒業生たちの声。
泣いたり、笑ったり、叫んでいたり。
様々な声が聞こえてくる。
どうして俺がそのほうにいないのか?
その答えはひとつしかない。いや、今日でなければたくさんあるんだろうけど、今日、今日だからひとつしかありえなくて。
そう、待ち人。
なんで待っているかって?それこそ愚問。そんなの、告白しかない。
だけど……
「克実(カツミ)!」
ああ、やっときた。髪が乱れているのを見ると、走ってきたんだろうな。それに目も赤い。たくさん泣いたのだろう。
「わざわざ走ってきたのか?沙菜恵(サナエ)」
「だって、あんまり待たせたら悪いかなって」
「別にいいのに。卒業式なんだし、友達とかと色々話したりしてても」
「そうだけど……なんか待たせてるのって落ち着かない」
なんか気になってしょうがないし、やっぱり待たせるのは悪い気する、と口を尖らせていう沙菜恵。
沙菜恵のこういうところは好きだ。
そして、さっきに戻れば告白、しかないこの状況。だが、違う。何故なら
「それに、今日は克実と最後の制服デートするっていったじゃん」
そう、すでに俺たちは『恋人』であるからだ。
「確かにいったな、沙菜恵が」
「克実でしょ!」
「はいはい、んじゃ行きますか」
むっとしたようにいった沙菜恵に笑って歩き出した。
桜の花と、遠くの声とに背を向けて。
恋って面倒だよね
ちょっとしたことで悩まされていじけて
苦しいならしたくないのにって何度も思うくせに繰り返して
どうしても駄目なんだよね
何度も何度も好きになって苦しんで
ぼろぼろになるのに
泣いてしまうのに
どうしてもあの人が好きなんだよね
叶わないってわかっていても
本当恋って面倒だよね
ちょっとしたことで悩まされていじけて
苦しいならしたくないのにって何度も思うくせに繰り返して
どうしても駄目なんだよね
何度も何度も好きになって苦しんで
ぼろぼろになるのに
泣いてしまうのに
どうしてもあの人が好きなんだよね
叶わないってわかっていても
本当恋って面倒だよね