こんにちは、天弓紘明です。

 

長い戦いでございました。作業日誌を紐解くと、2024.4/7(日)開封。となっています。

 

ざっと計算しても約2か月半もの長期戦となりました。

 

もうちょっとサクッといくのかと思っていたのですが、なるべく今までささやかながらも自分のスキルを最大、力の限りを尽くして作れたのも、飽きっぽい私がここまで戦線を維持できたのも、自分だけの力では無いと思っています。

 

とにかく試行錯誤の連続でした。そして、ガンプラを一応、卒業してから自動車模型に移行しましたが、自動車模型は塗装がとにかくデリケートなので、ウレタンクリアーを導入したのもあいまって、まずは恐る恐るですが、いろんなキットを犠牲にしながら、だんだんと要領がつかめてきたと思えるキットの第1号がこのベンツになりました。

 

基本は、ボディカラーを吹いた後、ウレタンクリアーで重ねて吹いていき、硬化後に研ぎ出しですが、記憶を遡るとウレタンクリアーは、柔軟性がなくて割れたりヒビが入ったりで硬化後に重ねて吹くのは厳禁という趣旨のお言葉が説明書に書いてあったのをそのままに受け入れてしまっていたので、その常識を大きく変えてくれたのがこの作品となりました。

 

当然ですがウレタンクリアーを使いこなす領域に達してはいません。前述した通りに、ウレタンクリアーは一回に3度吹きくらいしてから硬化後に即、研ぎ出しをするのが基本です。ただ、その常識を私はどうやら刷り込まれていたばかりに、これまでやってきましたが、ちょっとのチャレンジ精神が常識を大きく変えてくれました。

 

もちろん、その弊害ともいうべき代償はそれなりに払わなければなりません。やっぱり、微妙にムラが出たりするので、ウレタンクリアーの性能を活かしきれていないのは間違いのないのは確かなのですが、少しばかり、私は常識にとらわれ過ぎていたキライがあったのもまた事実として挙げられます。

 

ただし、チャレンジ精神もほどほどにするのもまた必要なのも確かではありましょう。

 

それというのも、今回のベンツの場合、サイドミラーやリアウイング等の接着が最終段階で鍵を握るのかな? と、漠然とですが考えていましたが、そればかりは杞憂ではありませんでした。瞬間接着剤の使い方にどうやらコツをつかめていなかったのです。

 

平面と平面を瞬着でつけるのは簡単かというとそうでもなく、瞬間接着剤と言えども

硬化するまでには、ある程度の時間は要します。硬化促進用のスプレーは、どうやら、クリアーパーツにかかると落ちがたい細かな斑点が残ります。そもそも、三本目の手がある訳では無いので、なかなか難しい場面もあったりします。

 

このベンツのリアウイングは、ボデイとの接着面が小さい割に重たいのでゼリー状の瞬間接着剤で固定させるにはいささかの工夫が必要でした。それに気づかずにくっつけようとして大切なボディに瞬間接着剤がついてしまい、それを補修するのにかなりの労力と時間と、ここまでは仕方ありませんが、どうやらせっかく作った艶は戻ってはくれませんでした。

 

なので、ゼリー状の瞬間接着剤の正しい使い方は、ちょっと硬化し始めたな。くらいの半生状態になるまで待ってから接着を試みた方がより確実なようです。

 

ただし、最善手は2点ある接着面のどちらか片方に0.3㎜くらいの真鍮線を仕込み、ボディにピンバイスで穴をあけて接着をした方が位置がずれる心配も軽減されますし、何よりも、鉄骨が入ったコンクリートのように強度も増します。

 

まあこういった一手間をコツコツとかけていけば、もっと納得のいく作品に仕上がったかもしれません。

 

同時に作っていたMARKⅡには、この教訓を活かしていきたいと思います。

 

しかしとにかく長丁場でした。なんとなく完成はしましたが、もうお腹いっぱいなので、ここで終了にします。地道にコツコツとやるほうが最終的には、短時間でより完成度の高い作品になるのが、何事においても通じる道と理解できた一品です。

 

ベンツさん、ありがとうございました。

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございます。

 

それではまた。

         天弓紘明