那谷寺を後にして、小松市内の海岸沿いにある安宅の関に向かう。
歌舞伎の「勧進帳」で名高く、一度は訪ねてみようと思っていたが、ようやく念願が叶った。
駐車場からの入り口に冠木門と与謝野晶子の歌碑が立っている。
右手には日本海の砂浜が広がっており、見渡す限りの穏やかな海に吸い込まれるようである。
広々としたあまりの美しさにもう一枚。
たまたま二隻の船が見えたが、ほとんど見渡す限りの青海原。
関の中に入ると義経、弁慶、関守富樫の三人の像が並び、「勧進帳」の場が再現されている。
すぐ近くに関の宮があり、右に義経、左に関守富樫左衛門泰家の祠が並んでいる。
林の中の遊歩道を進むと、安宅の関跡の碑などが立っていた。
ここにも与謝野晶子の歌碑。
「松たてる安宅の沙丘その中に 清きは文治3年の関」
この辺り一帯は安宅住吉神社の境内地であり、12000㎡あり二覚山(標高15m)の頂きに鎮座している。
写真は社殿。
祭神は底筒男命、中筒男命、上筒男命。相殿に少彦名命、別雷命。
「勧進帳」になぞらえて難関突破の神というのも面白い。
写真は拝殿内部。
左横に金毘羅社が祀られている。
右手前には弁慶像と稲荷社。
さらに神亀石が置かれている。
創建は天応2年(782)だが、正保4年(1647)に現在地に遷座した。