大通りに出て道明寺に向かって北に北にとひたすら歩いてゆく。
道明寺駅への信号を右折すると、左手に道明寺の門が見えてきた。
参道には枝垂桜が植えられている。
山門は、元は鐘楼堂であったものを明治5年に天満宮から分離した時に改造
移築されたという。
三間一戸の楼門だが、両側の柱間が極端に狭くなっているのが特徴。
山門を入ると左手に建っているのが本堂。
本尊十一面観音(国宝)はこの日は拝観不可であった。
真言宗御室派の寺院、山号は蓮土山。
前身は土師寺で、推古天皇2年(594)に聖徳太子の発願で土師氏が自宅を喜捨して
土師寺として創建された。その後土師氏は菅原に改姓した。
菅原道真が叔母の覚寿尼を、太宰府に下向する昌泰4年(901)に訪ねた時の和歌が
残る。
「啼けばこそ別れもうけれ 鶏の音の鳴からむ里の暁もかな」
写真は本堂内部。
天満宮から分離したため、江戸時代の境内図などはあるが、現在の境内図は見当た
らない。
本堂の向かい側に護摩堂が建っている。
参道の正面に建っているのは大師堂で前に一つ灯篭が立つ。
その奥に中門が建っている。
中には客殿などが建っているが、中門からは立ち入り禁止である。
写真は十三重石塔。
多宝塔は大正7年に本堂落成を記念して立てられたもので、横に英文碑も立っていた。