楼門を出てさらに奥に行くと塀に囲まれて長生殿が建っていた。
さらに進むと鬱蒼とした常緑樹の原生林が広がり、祓戸神社と思しき参道があるが
ここから先は入れない。
楼門に戻り、向かい側の石段を登ると出雲建雄神社と他の摂末社が祀られ、
摂社拝殿(国宝)が建っている。
保延3年(1137)築とされ大正3年に移築したものであり、中央に一間の「馬道」という
通路を開く割拝殿形式だが、通行禁止となっている。
余談であるが、私が寺社巡りを始めた頃、この割拝殿を始めて見て感動したことを
思い出す。
割拝殿をアップでもう一枚。
出雲建雄神社の祭神は出雲建雄神、延喜式内社である。
右手に見えるのは猿田彦神社。
左手に天神社と七座社が祀られている。
天神社の祭神は高皇産霊神、神皇産霊神。
参道に戻って本殿の裏の禁足地を見たいと思ったが近づけず、神庫が建っていた。
左手に「山の辺の道」入り口があり、その前に自然のままの鏡池が広がっており遊歩道で
一周できる。
池には奈良県天然記念物の魚「ワタカ」が生息しているという。
また池に沿って遊歩道を入ると諸霊招魂碑が立っていた。
毎年9月の秋分の日はここに鎮まる諸霊のお祭りがある。
ここからは山の辺の道の起点となる。
小倉百人一首で知られる僧正遍昭歌碑(写真)が立っている。
「さとはあれて人はふりにしやどなれや 庭もまがきも秋ののらなる」 僧正遍昭