名鉄西尾駅には過日も来たが、その時は台風の影響で風雨が強くなったため寺社巡りを諦めたが、この日は快晴そのものであるがしかし滅法暑い。
時間の余裕が無いのでとりあえずタクシーに乗ってもっとも遠い長圓寺を訪ね、駅にと戻りながら久麻久神社、さらに実相寺を巡り、もし時間があれば西尾城址をみることにしてスタート。
長圓寺はかなり遠く万灯山山麓にあり、初代京都所司代を務めた板倉勝重と板倉家の菩提寺である。
勝重は京都所司代を19年務め、さらにその子重宗は34年務め、父子でなんと53年同じ重職を務めており共に名所司代とうたわれた。
山門前の石畳がなんとも清々しい。
この山門は1630年築。
さらに石畳が続いておりその突当りを右折してさらに石畳を登ると本堂が建っている。
横長の美しい本堂は1816年築。
曹洞宗の寺院、山号は萬燈山。1630年の創建。
写真は鐘楼。
境内からは人の気配はまったく感じられず静寂そのものである。
勝重の霊廟である尚影堂と板倉家墓所のあるところには、本堂左手から山道が続いており、滑りやすく苔むした石段をさらに登って行くことになる。
途中に見える手水鉢の書は勝重と親交のあった本阿弥光悦銘(1630年)。
ここまではあまり訪れる人が無いと見えて、蜘蛛の巣が身体にまとわりついて気持ちが悪い。
尚影堂は1630年築で三間四方の宝形造、扁額はやはり勝重と親交のあった石川丈山書。
内部に木造板倉勝重坐像を安置。
お盆の「かぎ万灯」は賑やかとのこと。