館山駅東口から日東バスに40分乗って石堂寺を目指す。
バスは一日に上下四本しかなく、往復を考えると10:30発、帰りは11:51に乗るのがベストというかこれしかない。
往復共に途中のバス停からの乗り降りが数人あっただけで、乗客はほぼ私一人だけであった。
石堂寺(いしどうじ)は以前から一度訪ねたいと考えていたが、何しろ交通の便が悪いため伸び伸びになっており、今回ようやく念願が叶ったという次第。
こじんまりとした境内の割りには見所が多かったため、二回に分けて記載したい。
バス停を降りると正面に冠木門のような門があり、背後には崖が切り立っており、九十九折の参道が見える。
写真は江戸時代築とされる仁王門。
仁王門からはさらに石段が続いている。
写真は境内への最後の石段。
正面の石段を登ると本堂、右手の石段を登ると庫裡。
写真は庫裡への石段を登ったところ。
石堂寺は天台宗で聖武天皇の勅願により行基の創建との伝。
古くはアショーカ王の塔があったので石塔寺と呼ばれ、近江国、上野国の石塔寺と共に日本三石塔寺とされる。
鎌倉時代には全盛を極めたが1487年に全焼し、1525年に堂宇が再建された。
本堂は禅宗様寄棟造で、この再建時のものであり重文指定。
堂内には十一面観音立像(重文)を厨子内に安置しているが、お前立だけが見えた。
本堂左手には鐘楼、山王堂、閻魔堂(朱色)などが並ぶ。
鐘楼は1783年築。
戦国時代築とされる山王堂。
閻魔堂は三十三観音堂でもある。
写真は閻魔堂の内部。
本堂前右に多宝塔が建っている。
1545年築でやはり重文指定。
千手観音を安置。
波の伊八の彫刻は庫裡に保管されている。