京都には例年、紅葉見物に出かけていたが、今年は趣向を変えて「秋の非公開文化財特別拝観」に出かけてきた。
11月初旬とあって、紅葉にはまだ早く桜やイチョウが色付いているのみであった。
12時過ぎに京都駅に到着。
軽い昼食を済ませてから、近鉄・京阪電車に乗り継いで八幡市に到着。
石清水八幡宮と神応寺の特別拝観をメインに、周囲の寺社を巡ることにした。
             
まず石清水八幡宮の本殿を訪ねるために、専用の男山ケーブルに乗る。
岩清水八幡宮には数年前に訪ねたが、丁度大修理の最中で社殿は覆いがされて見れなかったため、今回は楽しみにしている。
 
男山は標高142,5mの小高い丘であるが、ここからは木津川・宇治川・桂川が合流して淀川になる地点が見下ろせる絶好の場所であり、古来交通の要衝として重要視されてきた。
写真はケーブルカーからの眺め。ダウン
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八幡信仰は神功皇后の新羅攻略に八幡神が助力した伝説に始まる。
社名は男山中腹に霊泉石清水が湧き、そこに行基が859年創建したことに始まるが、最初は石清水寺と言った。
 
その後源頼信・頼義父子が武運長久を祈願したことから源氏一門の守護神となり、源義家はここで元服して八幡太郎義家と名乗った。
足利氏を始め信長、秀吉さらには徳川将軍家からも篤く崇敬され社殿も造営されてきた。
南大門から社殿を見ると、僅かであるが西側に社殿が向いている。
参拝して帰る時に神様に真っ直ぐ背を向けないためという。
南大門の右前のカヤの木は樹齢700年。ダウン
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参道には灯籠が並び、その入り口の三ノ鳥居のところに一ツ石がある。左下矢印
「勝負石」「お百度石」とも言われ、この石が走馬・競馬の出発点であり、お百度の起点となったという。
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三ノ鳥居と参道。ダウン
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写真は石燈籠が並ぶ参道。ダウン
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石灯籠の続く参道の右に書院があり、特別拝観で古神像などの神宝類が展示されていた。
今回の目玉は木造童形座像(重文)、女神像二体など。
写真は書院入り口。ダウン
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写真は木造童形座像。(拝観のしおりより)ダウン
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写真は書院庭園1215年造の石燈籠(重文)
重森三玲による作庭。ダウン
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極彩色丹漆塗りの社殿(重文)は、延長180mの廻廊が取り巻いている。
これら楼門、東門、西門、廻廊、東惣門、西惣門、北総門はいずれも重文指定。
楼門の正面には双鳩の上に龍虎の欄間彫刻が施されている。
現在の社殿は1634年に家光の命により修造されたもの。ダウン
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社殿の横の築地塀は信長塀とも言われ、信長が好んで採用したとされる。左下矢印
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