上田での三日目(最終日)に真田の郷巡りのあと、上田市内の一番西に位置する芳泉寺からふたたび市内の寺社散策をした。
芳泉寺はちょっと変わった趣向のお寺であり、訪ねた人はきっと驚くに違いない。
白壁が続く山門には六文銭と三つ葉葵の御紋がある。
これは徳川ゆかりの小松姫の墓があるためである。
山門前にも天狗の岩と言われる不見の岩が置かれている。
境内に入ると実に多彩な趣向とその説明書きに圧倒される。
仏教にまつわる教えにかこつけた石、草木、お堂などが所狭しと点在している。
同じく境内。
本堂もなかなか立派な建物。
浄土宗の寺院、山号は松翁山。
真田信幸(信之)の正室小松姫の菩提寺である。
小松姫は本多忠勝の娘で家康の養女となって信幸に輿入れした。
写真は法輪閣。
写真は眼識九縁の松。
小松姫の墓を探すが、本堂裏の潜り戸の先にある。
小松姫は才色兼備で知られているが、家康の前に平伏する大名に無礼があったことを諌めた信之が、姫を鉄扇で打ちすえたことが縁で信之に輿入れしたという現代的なお嬢さんでもあった。
その隣に仙石家の霊廟があり、1622年に真田家の後の城主となった仙石家の菩提寺でもある。
仙石秀久・忠政・政俊の霊廟が並ぶ。
なお仙石秀久は石川五右衛門を生け捕りにしたことで名高い。