少し前になるが9月24日、恒例の寺社探訪会を実施した。
23区寺社巡りではこのところ世田谷区の寺社が続いているが、今回は区内のあちこちに訪ね残した寺社を丁寧に廻ることにした。
今回はIさんが腰痛のため欠席となり三人で決行。
14時に京王線千歳烏山駅集合とする。
駅から商店街を北にと辿って、甲州街道及び高速道路を抜けると寺町に至る。
この寺町は関東大震災の後に、都内各地から集められたもの。
ちょうどお彼岸と重なって結構の人出であった。
26前後の並ぶ寺院の中から選んだのは妙寿院と高源院である。
146 妙寿院
宗派 法華宗本門流
山号 本覚山
開山 1631年
本尊 十界曼荼羅
住所 北烏山5-15-1
見るからに都会的な雰囲気の寺院が並ぶ中では異色の寺院であり、広い境内は樹木や草花が密集しており、とても都内とは思えない山寺の雰囲気が漂ってくる。
写真は山門と五ツ筋の塀。
山門を入ると目の前に荒れ寺のような風景が広がり、嬉しさと同時にホッとした気持ちになる。
やはり自然のままの素晴らしさが一番心を打つということであろう。
写真はお休み処。
右手に客殿、庫裏などが樹木の間から垣間みえる。
客殿は旧鍋島侯爵邸を移築したもの。
境内の一番奥に建つ本堂が鉄筋であるのが惜しい。
樹木の間に置かれている梵鐘は名工藤原正次作という。
1719年の鋳造。
147 高源院
宗派 臨済宗大徳寺派
山号 松葉山
創建 1702年 久留米藩主の菩提寺として品川で
本尊 阿弥陀如来
住所 北烏山4-30-1
寺町の一番北はずれに位置し、右手に石柱門を開く。
一帯の寺院がすべてそうであるように、関東大震災後の大正15年に現在地に移転してきた。
石と植栽の庭が広がり、その先に本堂に当る木造方丈が建っている。
この寺の一番の特徴は広い弁天池(カモ池)に朱の橋を渡し、浮御堂を置いて宝生弁財天を安置していることであろう。
これだけの広い池を持つ寺院は恐らく都内ではここだけであろう。
また開祖恰渓和尚は茶道を極め、今も石川流恰渓派として継承されているという。
写真は弁天池の甲羅干し中の亀。
一旦、千歳烏山駅まで戻り、京王線に乗り下高井戸駅に向かう。