~ボクの綿毛、遠くまで飛んで行け!~音楽、マンガ時々AKB -5ページ目

お誕生日おめでとう

今日はCinDyのお誕生日です!

これからも心に向上心、頭にティアラを忘れずに!(笑)


最強に可愛いシンデレラ…(*´∇`)



今あっちゃんコスプレしてる…(笑)

ベルトコンベア 3

優子が自殺したという事は太一を通じてすぐに、陽菜と雅紀に伝えられた。

数日後に行われた葬式の後、三人はファーストフード店にいた。


誰一人口を開かない。
一つ深呼吸をしてから太一が口を開く。


「実は…自殺する寸前に俺は優子と電話してたんだ…」

「な、何!?じゃあお前なんで優子が自殺したのか知ってんのか!?」
太一の告白に雅紀が声を荒げて言った。


「ねぇ太一マジで優子は自殺なの?優子は自殺なんかするような…」
「優子は自殺なんかするような奴じゃない!優子は殺されたんだ…俺に電話してきた時すごく怯えながら優子は、俺達の“秘密”がどうとか言ってた…後は非通知…」
陽菜が太一に尋ねると太一は頭を抱えながら優子の言っていた事を思い出して行く。



「優子の下にあった携帯には履歴に非通知が残ってた。あの“秘密”を俺達以外に知ってる人間が優子を脅していたんじゃないかって俺は思ってるんだ…だからお前らも知らない番号とか非通知には絶対に出るなよ?いいな?」
「分かった。」
「うん…」

この後は会話はほとんど無く、辺りは暗くなり始めた。



「じゃあ俺はこっちだから。」
太一は陽菜と雅紀と別れて、自転車を漕ぎだした。


『ヴゥーヴゥー』
太一のポケットの中で携帯電話が唸る。

太一はポケットから携帯電話を取り出して開く。


「!?」
画面には優子の携帯の番号が映し出されている。

「何で優子の番号が…」
もしかすると優子の母が何らかの理由で太一に聞きたい事があり、優子の携帯電話から電話しているのではないか…
太一は恐る恐る電話に出る。



「もしもし…?おばさん…ですか?」
『あたしだよ?』
太一の問いに少女の声が聞こえてくる。


「もしもし!?誰!?ふざけてるなら…」
『ギギッ…ガラガラガラ…グチャッ…』
太一の耳に飛び込んで来たのは金属音と何か気味の悪い音。
太一は思わず黙ってしまった。

しばらくして違うものが聞こえてきた…それは優子の最後の声だった。



「太一!?太一!?太一!?
あ、あ、あ…ごめんなさい!助けて…お願い…あれは事故だったの…お願い…名前?…覚えてるよ!本当に覚えてるから!…うっ…苦しい…ごめん…なさい…助け…うぇっ…」
『ガン!ガラガラ!』
携帯電話が床に落ちる音と共に電話が切られる。



「な、なんだよ…なんだよこれ!?」
太一が携帯電話を耳に当てたまま言った。


『こっち。』
太一の耳に少女の声が聞こえた。

「あっ…」
太一は何かに体を後ろから引っ張られた。
バランスを崩した太一と自転車は横に倒れ始める。

『プップー!』


『ボン!』
太一の首は後ろから猛スピードで走ってきたトラックにぶつかり、吹き飛んだ。


『これでやっと太一君も一緒に遊べるね。フフフフ…フフフフ…』

ベルトコンベア 2

「陽菜。」
下校しようとした陽菜に誰かが声をかけた。

「何だ雅紀か。」
「何だってなんだよ!一緒に帰ろうぜ!」
陽菜のため息混じりの言葉に雅紀が少し起こりながら言った。
一緒に帰るなんて中学校以来か。陽菜は快く快諾する。

二人共互いに相手を異性として意識していないだろう。




「お前進学?」
「就職しようかな~」
「お前バカだもんな。」
「あんただけには言われたくない。」
自転車を押していた雅紀ががくっと膝を崩す。

「ガキの頃からお前だけには負けた事無いだろ!優子と太一は意外と頭良かったしな~」
「ちっちゃい頃は楽だったなぁ~毎日楽しかったし…」
『忘れないで…』
手に持つカバンを振り回しながら陽菜が言ったとき、陽菜の耳に何かが聞こえた。

『私を忘れないで…』

「ん?何か言った?」
「はっ?何も言ってねぇよ!てか久しぶりに優子と太一と集まんね?」
「おっ!いいねぇ~いつもの“四人”揃ってってのも!」









優子宅…


『チャララン、チャララン』
「非通知?」
優子の携帯が光り、優子は電話に出る。


「もしも~し!」
向こうは優子の呼び掛けにも何の反応も示さない。



『ギギッ…ガラガラガラ…グチャッ!!』

「何!?」
優子は携帯の向こう側から聞こえてくる音に気味悪そうに言った。

聞こえてくる音が優子の脳裏にあの出来事を思い出させる。


「何…誰なの!?あたし達の秘密を知ってるの!?」
優子の問いにも携帯の向こう側からは金属音が聞こえてくるだけ。


「誰!?誰なの!」
優子が大声で叫ぶ。


「ハァ…ハァ…」
『あたしだよ…』
呼吸を乱している優子の耳にいきなり少女の声が飛び込んでくる。


「誰…誰?」
『グチャッ!!』
「キャァー!!」
優子は悲鳴をあげながら携帯を投げる。



しばらく怯えていた優子が携帯に近づく。
通話状態が切れているのを確認して、優子が電話をかける。



「太一?太一?」
「ゆ、優子!?ど、ど、どうしたんだよ?」
「あたし達の秘密が…非通知で電話が…」
繋がるか繋がらないかの内に必死に太一の名前を呼ぶ優子に太一はかなり困惑する。
太一は恐怖に震えた優子の声を聞いて太一の中の記憶が蘇った。


「優子?よく分かんないよ!落ちつけ!あの事がどうしたんだよ!?」
太一も声を荒げる、しかし電波が悪いのか優子の声が聞こえない。
しかしアンテナはしっかり三本立っている。
携帯を耳から何回も離して何回も呼び掛けるが、優子の返事は無い。



「太一?太一!?」
優子にも同じ現象が起きていた。


『グチャッ…グチャッ…』
優子の声をかけるのをやめた瞬間、携帯の向こう側から何かが潰れるような音がだんだん大きくなる。


そしてその音が携帯からで無い事に優子は気づいてしまった。







「優子!!優子!!」
太一は絶えず優子の名前を呼んでいた。


「キャァー!」
『グチャッ…』
『ツゥー…ツゥー…』
太一の耳に飛び込んで来たのは優子の正気とは思えない叫び声と聞いた事のある何かが潰れるような音…そして通話が切られた。



「優子…!!」
太一の家から優子の家まではそう離れてなく、太一は慌てて家を飛び出した。




優子の家に着くと、優子の母が笑顔で迎えてくれた。

しかし、太一の表情を見るといきなり心配そうな表情になる。


「おばさんすいません!中入ります!」

太一は急いで二階の優子の部屋に向かう。母も後を追う。



「優子!優子っ!」
太一がドアを叩きながら優子の名前を呼ぶ。
反応が無いのでドアノブに手を掛けるが、鍵が掛かっている。

「おばさん、壊しますよ。」
太一がドアに向かって体当たりする。
何度も体当たりするとドアが開く。


勢い余って部屋に入った太一が顔を上げると目の前に電気の紐で首を釣っている優子の姿が飛び込んできた。


「ゆ、優子!あっあぁ…」
優子の母が床に座り込み意識が飛ぶ。


「そ、そんな…優子…」
太一は頭が真っ白になった。


『フフフフ…』
太一の耳に少女の笑い声が聞こえた気がして部屋を見渡す。


床には通話状態の優子の携帯が落ちていた。