こんばんは、ジュンです。
しばらく旅行記にお付き合いいただきましたが、映画もしっかり観ておりました!
それでは、GW明けに観て来ました 【 キラー・インサイド・ミー 】 の感想でございます。
1950年代の西テキサス。
田舎町で保安官助手をるすルー・フォードは、
誰からも好感を持たれる純朴な青年。
幼なじみの女性教師エイミー・スタントンと気ままな逢瀬を重ね、
町の治安同様、穏やかな日々を送っていた。
ある日、住民からの苦情を受け、売春婦ジョイスのもとを訪ねたルー。
そんな彼を客と勘違いしたジョイスは優しくもてなすが、
保安官と分かるや態度を一変、口汚くののしり平手打ちを喰らわす。
その瞬間、抑えがたい怒りに駆られたルー。
最初はジョイスをベッドに押さえつけ激しい殴打を繰り返し、
やがて落ち着きを取り戻すと、今度はお互いを激しく求め合う。
以来、ジョイスとの情事が日課となったルー。
そして、これまで心の奥に眠っていた闇も解き放たれてしまった。
ルーは、かつて義兄を死なせた疑いのある地元の顔役に復讐することを思いつき、
ある計画を実行する。
完全犯罪のはずだったが、ルーに疑いの目が向けられる。
そして、それを隠すために新たな殺人を引き起こす。
やがて殺人の衝動は、ルー自身にも止められなくなり・・・ ( allcinema & goo映画 より )
原作は、ジム・トンプソンの「おれの中の殺し屋」。
原作は読んでおりませんが、公式HPによれば、
かのスタンリー・キューブリック、スティーブン・キングが絶賛した小説だとか・・・
いったいどんな作品になっているのか、とても楽しみでございました。
まぁ~、言ってみればサイコサスペンスなのですが、
大半のサイコサスペンスが被害者側から描かれているのに反して、
こちらは犯罪者の視点で描かれております。
サイコ・・・
いわゆる異常者犯罪なので、襲われる側から描かれれば、
かなり恐怖なシーンが続くのですが、
犯罪者側としては異常者なので、とにかく行動が唐突なのです!
もう、「 なぜ?????」 ということばかりでございます。
好い人であったルーは、それまでも本当に好い人だったのか?
ルーの凶暴性は本当に狂気なのか、それとも冷静さの中の計算なのか?
ウソがウソを呼び、逃げ切れなくなった時、狂気が暴走したのか?
う~~~~ん、異常者なので分からないと言うことになってしまうのか?
子供の頃の性体験にトラウマを持っていることは、
ときどき挟まるフラッシュバックの映像で分かるのですが、これも曖昧のまま。
ジョイスをこれでもか! というほど殴りつけ、
それでも「愛してる」といいながら、蹴りつけるルーの姿は、
確かに、それなりに恐ろしいのです。
しかし、、さぁ~サイコを楽しもう!!!
という時に、突然流れ出すお気楽なカントリーミュージックが、
緊迫感や、残虐性を全てゆる~くしてしまい、
「なんだかなぁ~」と言う気分になってしまうのです。
これは、原作の雰囲気もこういう緩さがあるのか、
それとも、キューブリックやスティーブン・キングが絶賛したように、
まったく違った空気を漂わせているのか・・・
この作品を理解するには、読んでみる必要がありそうです。
- おれの中の殺し屋 (扶桑社ミステリー)/ジム・トンプスン
- ¥840
- Amazon.co.jp