こんばんは、ジュンです。
予告通り、今回の映画感想文は 【 es [ エス ] 】 でございます。
改めて見返した感想は・・・
タクシー運転手兼、記者の男タレクはある日、
こんな実験者募集の新聞広告を目にする。
被験者求む。
・ 拘束時間 : 2週間
・ 報酬 : 4000マルク
・ 応募資格 : 不問
・ 実施場所 : 大学内模擬刑務所
その実験とは、大学地下に作られた擬似刑務所で、
20人の男を「看守」と「囚人」に分け、
それぞれ与えられた役になり切り2週間生活するというものであった。
タクレは、2週間で4000マルク(25万円)という高報酬と、
刑務所の囚人の疑似体験という実験の特殊性が良い記事になると思い、
実験の様子を秘密裏に取材し、
録画する為の超小型カメラを眼鏡に仕込み実験に参加する。
初日は両サイド共に何の問題もなく和やかな雰囲気で過ごす。
しかしその後、些細ないざこざから端を発した看守側と囚人側の対立は、
徐々に深くなってゆく。
実験の主催者である教授に対し、
彼の助手たちは実験の続行は危険と判断し、
実験中止の要請を再三に渡り行う。
しかし、これらの要請は教授によってすべて拒否され、
この実験は最終的に2名の死者を含む、
多くの死傷者を出す惨劇へと変貌していく。 ( Wikipedia より )
久しぶりに観返した 【 es [エス] 】・・・
今回も、気が付くとこの世界に取り込まれておりました。
そして、初見で受けた衝撃は本物だったなぁ~ と、
改めて思い知らされました。
まず、タレクが実験に参加する動機設定・・・
報酬はもちろんですが、この実験を記事にするという明確な目的があります
そのために、小型カメラを持ち込み、
ファインダー越しの映像を挟んで、取材の現実感を見せくれます。
そして、看守役をわざと挑発させるという行為も、
記事を面白くするために行ったことと解釈すれば、
素直に受け入れることが出来ます。
そして、看守側の待遇・・・
現実の看守同様、交代で家へ帰れるという設定です。
もし、看守側も囚人側同様に軟禁された状態であれば、
そのストレス発散のはけ口を囚人側に向けられてしまうのは、
普通に考えられること・・・
それでも、看守側と囚人側に歪んだ対立が起きたという事実の方が、
興味深いと感じます。
実験者側の立場も、きちんと描かれております。
看守側のやりすぎな態度に対する忠告や、
囚人側の精神的なフォローをする場面、
実験者側の意見の対立などがあるので、
この実験がどこで間違った方向へ進んでいったのか、
納得できる構成になっています。
研究者をも巻き込んだ暴走へと突き進んだこの実験・・・
あまりにもやりきれない結末となっております。
しかし、【 エクスペリメント 】 にも書きましたが、
この結末があるからこそ、この実験失敗が現実的なものとして、
観る側に衝撃を与えるのだろうと思う、管理人なのです。
最後にひとつ!
タレクが偶然出会い、
え~~~~っ という勢いで恋人となってしまった女性とのシーンは、
何だかなぁ~ という感じでございました(笑)
この女性の役割が必要ならば、
もう少し設定をどうにかして欲しいですねぇ~
この作品で、ここだけが唐突で残念でなりません!
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