手塚治虫と≪ MW [ムウ] ≫ | Darkside of the Moon

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こんばんは、ジュンです。

先日、Amazonに注文いたしました、≪ MW[ムウ]≫小学館文庫版が届きました。
映画を観た時から、これは原作を読まなければいけないと、思っておりました。

濃いです・・・
エグいです・・・
しかし、深いです!


映画 【 MW -ムウ- 】 を観る前に、情報収集を少々しておりましたので、

概要は分かっておりましたが、

まさか、ここまで書かれていようとは、思いませんでした ( ´艸`)ムフ

手塚治虫の作品は、『 鉄腕アトム 』 とか 『 ジャングル大帝 』 のような、

人間愛あふれる作品が有名だと思いますが、

結構、影の部分を取り上げた作品も多いのです。


手塚作品を、それほど多く読んではいない管理人ですが、

それでも、そう感じるくらいでございます。

『 ブラックジャック 』 などは、その最たるもの。

その他、『 どろろ 』 とか 『 アドルフに告ぐ 』 とか 『 やけっぱちのマリア 』 とか・・・

人の汚れた部分、醜い部分を、必要以上にデフォルメして書かれた作品が、数多くあります。


しかし、これほど、美しく 『 悪 』 と向き合っている作品はないのではないでしょうか!?




自分の美貌を武器に、老若男女、利用できる人間を、

自分の体を使ってたらし込んでゆく結城は、魔性の悪魔そのもの。

これをそのまま実写化したら、それこそ素晴らしいものが出来上がるでしょうが、

それは到底無理なことだろうと、原作を読んで納得した管理人・・・

ただし、2人の出会いの場面を、もう少し原作に近づけて欲しかったと思います。


なぜなら、結城と賀来の関係の、奥底に潜む感情・・・

結城の嫉妬と、賀来の後ろめたさを抜きにしては、

この物語の核心には届かないのです。

そして、これは、2人の出会いがとても重要な意味を持つからなのです!


結城の悪を止めようとしても、かつて自分が犯した行為に対する後ろめたさがあるために、

それを止めきれないでいる自分に、ジレンマを抱える賀来。

結城に愛する女性を取られてさえも、最終的には結城に翻弄されてしまう。

そんな賀来の感情が、この大きな物語を支えていると思うのです。


映画版も、もう一歩、2人の関係を踏み込んでいてくれたらなぁ~

もっと、いい作品になったのになぁ~

ホントにおしいなぁ~

と、原作を読んで、つくづく思った管理人なのでした・・・




それから、映画での突っ込みどころをあれこれと語ってしまった管理人ですが、

原作を読んだら、それどこれじゃなかったことに気がつきました(笑)

手塚治虫の世界観には、


   ちっちゃいコトは、気にしない!

   それ、わかちこわかちこぉ~


と、さらっとスルーするくらいの大人な気持ちが必要だと、学習しました (;´▽`A``

だって、ストーリー展開の強引さは、素晴らしいですものね、手塚先生(笑)