【 イントゥー・ザ・ワイルド 】 | Darkside of the Moon

Darkside of the Moon

旅行、映画、アルコールなどなど、日々のアレやコレやを書き連ねております。

映画感想ブログ 『 勝手にシネパラ! 』 は、ブックマークからどうぞ! 

こんばんは、ジュンです。


本日は、映画【 イントゥー・ザ・ワイルド 】を、見て参りました。

この映画を見た友から、

  「観るというより、感じる映画だった」

と、いう感想を聞いていたので、感じに行ってきました。




1992年の夏、アラスカの荒野で、クリス・マッカンドレスという青年の死体が発見された。

東海岸の裕福な家庭に育ち、優秀な成績で大学を卒業した彼が、

2年間の放浪の果てに、謎の死をとげる・・・

この謎に挑んで、綿密な取材の基に書かれたのが、ノンフィクション「荒野へ」。

この物語を映画化したものが、この作品です。


詳しくは、こちらのHP へ!


対外的には幸せな家族を装いながら、

横暴な父親が母親に振るう暴力に怯えながらの生活。

大学卒業直後、そんな物質社会に別れを告げ、

すべてを捨てて放浪の旅に出るクリス・マッカンドレス。

究極の自由を求めて、ジョージアからアリゾナ、サウスダコタ、カリフォルニアを転々と旅し、

最終目的地であるアラスカの山岳地帯へと向かう。


旅の途中で出会う、さまざまな人たちと交流しながら、問いかける・・・

自分とは、家族とは、自由とは・・・




クリス自信が語る部分や、彼が書き綴る日記の他に、

妹の言葉でナレーションが流れ、残された家族の心情が語られる。


クリスの考えに、同年代の若い人たちは、多少なりとも同じ感情を持っているだろう。

もちろん、その世代を経てきた者として、その感情はしっかりと覚えている。

しかし、ある程度年齢を重ねてしまった管理人には、

残された両親の無念さ、後悔、寂しさなどを、考えてしまう。

なので、無条件にクリスの行動に共感できない自分がいる。


そして、ショーン・ペン監督も、この作品を淡々としたコンセプトで撮っており、

クリスも、彼の両親も、旅先で出会う人たちも、同じレベルの視点で語らせている。

作品の中で語られる言葉や、クリスが書き綴る日記の一言一言が、

観ている自分の心に、グサグサと突き刺さる。

自分とは、家族とは、自由とは・・・

普段、何も考えずに生きている、お気楽な自分が、

  「こんなことでいいのか!」

と、自問自答しながら、彼と一緒に旅をする。


たった一人、アラスカの荒野に立ち、

何ものにも邪魔されずに、究極の自由を手に入れたはずの彼が、

最後に日記に綴った言葉・・・


  「幸せが現実になるのは、誰かと分かち合った時・・・」


正確ではないかもしれませんが、意味はあってるはずです。

この言葉を聞いた時、涙が溢れました。




まさに、友が語った「感じる映画」。

人それぞれ、見る人の心の在り方で、

さまざまな感じ方のできる映画だと思います。



荒野へ (集英社文庫 ク 15-1)/ジョン・クラカワー
¥700
Amazon.co.jp