第十夜 デート前編☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*


もう倒れてからは結構たったと思う。


雪もシンシンと降り積もり、あたり一帯冬景色へと早変わり。


最近はそれこそ風邪を引いていたけど、


哉太や羊、錫也のおせっかいと梓と翼による監視のおかげで


もうだいぶ落ち着いている。


今日からは生徒会企画のクリスマス会のセッティングが始まる。


それが終わると卒業式・・・


そしてインターハイが待ち構えている。


インターハイではまだ出場メンバーが決まっておらず、


私と梓はそわそわ(私だけ)していた。


今は朝でベッドから起きれなく、ボーッとしていると


コンコン、と控えめなノックが聞こえてきた。


あー、月子ちゃんだな・・・


おきなきゃなんだけど・・・


寒くてダメ・・・


なんて考えてたら、


「真稀ちゃん?まだ寝てるのね、入るよ」


そう断りをし、部屋に入ってくる。


そして勢いよく布団&毛布ちゃんをひっぺがす。


長時間かけてあっためた体は一気にクールダウン。


月子ちゃんはさらに笑顔を向ける。


「あと十分で予鈴なるよ!私のところは自習だからいいけど、

 真稀ちゃんは実習なんでしょ、今日から」


・・・・・・・すっかり忘れてた。


だから昨日は翼と梓にロードワーク一緒に走ろうって約束させられてたんだ。


記憶の片隅の片隅に置いておいてそのままだったみたいで。


あちゃー。


もう多分始まっちゃってるしなぁ・・・


サボろうかな・・・


「真稀ちゃん!もう、急いで!」


「ゴメン、先行っていいよ。

 今日はサボるね」


「えー!」


「どうせ中庭行ったら哉太いるから遊んでるし」


「・・・うん、分かった」


声を低くして寂しそうに去っていく月子ちゃん。


その姿に胸が締め付けられる。


パタン、と扉が寂しそうに閉まる。


正直最近はこういうことが多い気がする。


なんか・・・


こう・・・


誘いが多いってゆーか・・・


断っちゃう私もゴメンなんだけど、


少し・・・


変な気がするんだよね・・・?


哉太の名前出すと声が下がるし、、、


どうしたんだろう?


気にはなるけど・・・月子ちゃんが私に話してくれるまで


待ってようと思う。


ちょっとしたシンキーング☆なところに


タイミングを見計らったように携帯の電話が鳴る。


それを取って相手を確認すると、哉太からだった。


「もしもし?」


『お、出たな』


「そりゃぁ、出るでしょうよ」


『ハハッ、お前、今部屋か?』


「?・・・うん」


『じゃ迎えに行く』


「えっ?」


ツーッ、ツーッ


機械音が響く。


あの方・・・今なんとおっしゃいまして?


迎えに行く、ですと!?


なんか約束したっけぇ?


保健室仲間であり、ケンカ仲間である哉太とは結構仲がよく、


このごろよく一緒に天体観測をしていた。


お互い写真を撮るのが好きで、


星をよくとりあいっこしていた。


かなり仲がよくなったと思う。


で、問題は今日なんだよね・・・


迎えに行くってどーゆうことなのかな?


するといきなりドアが開いた。


「真稀!」


「のわぁっ!!」


息が切れていた。


おそらく走ってきたのだろう。


「で、どこ行くの?」


「・・・はーお前なぁ・・・」


「え?え?」


「昨日自分で言ってたじゃねーか」


「なんて?」


「・・・木ノ瀬の誕生日プレゼント買いたいんだろ」


「あ、そうだった!」


「だから俺が今日サボって連れてこうとしたのによ・・・」


「明日じゃんかッ!」


「今頃気づいたのかよッ!?」


「ありがと~^^連れてって」


「・・・おう」


そうと決まれば着替えないとだなぁ・・・


私はとりあえずパーカーを脱いだ。


すると焦ったようにして哉太が視線を逸らす。


「え?何?」


「ばっ、ばっかじゃねーの!?・・・ふ、普通はお、男の前で着替えねぇだろ!」


「あ、そゆことね!じゃあっち向いてて」


私の位置とは対照的な位置にあるドアを向いてもらう。


これって一応、デートなわけじゃんね?


私服だし・・・


こないだ買ったショーパンにタイツ、編み上げブーツにニットの肩だしチュニック+


モッズコートといった格好になった。


「いいよー」


「行こうぜ?」


「うん^^」


そう言って出された左手に右手を添える。


寒くないように、と哉太のポケットに手を繋いだまんまで


つっこんでいるので結構歩きにくい・・・


なのでそれを改善しようと哉太に寄り添い、腕を絡めてみた。


こっちの方が歩きやすいかも・・・


「なぁ真稀」


「何~?」


「どこ行きたい?」


「決めてないんかい!」


「駅前か?」


「だね!決定ー♪」


すると男子寮・牡羊座から一兄が出てきた。


・・・今日は星詠み科休みなんだった。


あんまし会うのは・・・正直、避けたい気分だ。


絶対不順異性行為が~・・・みたいなことになると思うし、


第一サボってることがばれると厄介なことになる。


そして、お互いに病気持ちなので余計に心配されるだろうしね。


するとそのことに察したのか、私を庇うようにして歩く哉太。


「・・・哉太て優しいよね」


「・・・お前だけだっつーの


「え?」


「・・・何でもねぇよ///」


「??」


「真稀!?哉太!?お前等なにしてんだよ!?」


「「・・・(ヤバイ、見つかった)」」


視線は降りていき、手にとまる。


「・・・デートか?」


「そうッスけど・・・」


「一兄、見逃して~」


「ダメだ!」


「お願いします!」


「・・・なら俺も行く」


「「・・・はい?」」


「お前等だけだと心配だから俺も着いて行く」


「サボっていいの?」


「いいだろ」


「「・・・・・・(この生徒会長大丈夫なのか)」」


「で、何の用なんだ?」


「あ、そうそう!明日さ、梓の誕生日なんだよね」


「コイツ、自分で連れてけっていっておきながら忘れてるんスよ?」


「・・・何、馬鹿っていいたいの?」


「ご名答♪」


「ばかなたには言われたくない~!」


「バカマキにも言われたかないぜ!」


「うるさいうるさいッ」


怒りに身を任せ、硬い硬い雪玉を作る。


見事ばかなたにクリーンヒット!


「・・・真~稀~」


「アハハハッあたったあたった!」


「二人共、行くんだろ?」


半分呆れ、半分怒り気味の声をあげる。


「行こう!」


私の右には一兄、左には哉太という並びになり、


両腕を二人に絡ませた。


哉太はさっきと同じようにポッケへ、


一兄は私のポッケへ繋いでつっこんだ。


それからバス停まで歩いていった。


三人の話題はずっと尽きなかった。









あとがき゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚


更新遅くなって申し訳ありません!


以前リクで来ていた


「ぬいぬいと哉太とデート」


長くなりそうなので前編と後編で分けさせていただきました。


・・・にしても、学校始まってしまいました・・・


更新大変大変!


部活でヘトヘトにも関わらず、課題&仕事の数々・・・


リア充タヒねェェェぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!


最近の体育がいやな僕でしたww



それでは!                     アデューパー