第九夜 保健室☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*
「・・・稀、おい真稀!」
一兄が私を呼ぶ声が聞こえる。
あまりにも煩いのでうっすらと目を開けた。
「・・・!!」
視界が一瞬にして暗くなった。
・・・どうやら一兄に抱きしめられたみたい。
少し腕が震えててー・・・
ようやく今この現状が理解できた。
頭を動かして天井を見る。
その天井は見たことがない天井だった。
ふ、と横を見ると心配そうな表情の哉太、錫也、羊。
泣いてしまってる月子ちゃん。
それを支えるはやと君。
そして・・・
悔しそうに、心配そうにこちらを見る梓と翼。
ここは・・・?
ショッピングセンターで倒れて・・・
哉太に抱きとめてもらって・・
もう記憶が無い。
「い・・・ち。兄ぃ・・・ここ・・・どこ?」
私が訪ねると少し体を離して、髪をなでる。
「・・・・・・保健室だ」
え?
ほ、、、け、、、ん、、、し、、、つ・・・?
じゃぁ・・・?
シャァッ
カーテンの開く音が耳に届く。
そして・・・彼の心地よいテノールが響いた。
「大丈夫か、不知火妹」
その声の発声者は、保険医・星月琥太郎だった。
私の婚約者・・・
呼び方も昔と変わってなかった。
「・・・はい、大丈夫です」
「・・・そうか。あまり無理をするなよ、お前は季節の変わり目
にいつも風邪を拗らせていたからな」
「気をつけます」
「ああ、そうしてくれ」
彼はそういい捨てると、デスクに戻った。
なんで変わってないの・・・?
片付けが嫌いな琥太ちゃんのデスクには書類があちこちにバラバラに
なっていた。
昔からかわっていない・・・
でも、数段かっこよくなってた。
やっぱり変わったのかな・・・?
そう考えていると一兄が顔を覗き込む。
「真稀・・・お前ホントに大丈夫なのか?」
「もう心配性だなぁ・・・大丈夫だって」
「でも、お前びょ・・・「哉太達ありがとね、運んできてくれて^^」
あのことをバレてはいけない。
・・・・・・これ以上、もう迷惑をかけたくない。
私が微笑むとようやく三人に安心したような表情が戻ってきた。
次に泣いている月子ちゃんに微笑みかけると、
「ごめんね、、、!真稀ちゃんっ!無理してたの・・・ッ気づけなくてッ」
「・・・なんだ、そんなことで泣いていたの?この通りもう大丈夫だからさ!」
もう一度、微笑みかける。
月子ちゃんにも笑顔が戻ってきた。
はやとくんも安心した表情をしてた。
「梓・・・翼・・・」
二人は悔しそうな表情をしていた。
こっちまで申し訳ないカンジだった。
ごめんね・・・そんな顔させて・・・
「真稀・・・」
梓が泣きそうな顔をする。
一兄は私からすこし離れてくれた。
一番近かったので、梓に抱きつく。
「大丈夫だよ、梓!・・・ねぇそんな顔しないで?」
私まで泣きそうになる。
翼もツラそうに笑ってた。
梓の頬に手を添えてオデコをこつん、とあわせる。
「頼らなくて・・・強がってごめんね・・・・・・約束、したのにね」
「・・・もう大丈夫なの?」
「うん、カナリ楽になったし^^」
「そッ・・・・・・か」
「皆も、心配かけて本当にごめんなさい」
「バーカ、心配してくれてありがとう、だろ?」
そう言って私の頭を軽く叩く一兄。
あ・・・いつもの一兄だった・・・
「うん・・・ありがとう」
うれしくて、うれしくて・・・
思い切り微笑んだ。
あとがき゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
今回は短かったですね!(´Д`;)
すみますぇ~ん(←誤るきアンの??
最後の微笑みで全員ノックアウト、ですww
次回は・・・オサボリデート!?
リク募集してこれが来たのでありがたく書かせていただきます(●´ω`●)ゞ
ちなみに、なんと哉太とぬいぬいです!
生徒会長とかは関係ない方向で・・・→
では、ばいじゃ