*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆  デュラララ!×1  ゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆

 

ーーー某所 池袋のとある高級マンションにて


0:15


シンと静まり返る部屋にカチャリ・・・と鍵を開ける音が響く。


キィ・・・と扉をあけ、人影が部屋に侵入する。


一番奥のリビングのドアを開け、その人影はソファへ向かう。


どさりと荷物を置き、すぐに規則正しい寝息が聞こえる。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「んぎゃぁーーーーーーーッ」


ソファで寝ていた彼女はある男の叫び声で目を覚ます。


もう一度眠りの渦に飲み込まれようとしていると、また人が増えた。


「セ・・・セルティ・・・」


男の声で彼女は一気に眠気を飛ばす。


ガバッと勢いよく起きると、すぐに顔を声の聞こえた方へ向け、


目を輝かせた。


「セルティ!?」


セルティと呼ばれた首の無い女は やれやれ といった仕草をする。


サッとPadを出し、軽快に打つと自分の後ろにいる男に向ける。


『なんだ、美静じゃないか。 なぜ、そんなに驚いている?』


「えっ、美静かい?」


男はひょこっと顔を覗かせる。


美静と呼ばれたその少女は申し訳なさそうに、顔の前で手を合わせる。


「ごめんね、新兄、セルティ。いきなりきちゃって。連絡しわすれててさぁ・・・

 終電終わっちゃってるし、歩いてきたら0時すぎててさ」


バスん中で寝ちゃって・・・と続ける美静に、ひとつ疑問を覚える新羅。


おそらくセルティも一緒だろう。


「ねぇ、美静、なんで静雄んとこに行かなかったのさ?」


そうだ。兄である静雄の所になぜ行かず、幼馴染の僕の所へ来た?


「だって、静兄のうち、遠いじゃない? 駅から近いの、新兄だし」


きょとんとして答える美静。


まだまだ疑問はたくさんある。


それを、順をおって聞いていこうとしたら、先に美静が答えた。


「あー、なんで僕が池袋に来たかって?あぁ、ただたんにこっちに

 帰って来たかっただけだよ。

 明日は来良の入学式なんでしょ? ちょうどイイしね」


立ち上がり、セルティの近くまで歩み寄るとニッコリと可愛らしい笑顔をうかべ、


「セルティ!!ただいまぁ!!」


ぎゅ、と抱き、すりすりとほお擦りをする美静。


そんな美静を見て新羅はフ、とひとつ笑みをこぼす。


『おかえり、美静^^ 』


「うん!! 」


二人はしばらく抱き合っていた。






「それはそうと」


話を変えるようにして、割り込んでくる新羅。


しばらくのあいだ、美静と新羅の目の先には火花がちった。


『まあまあ、二人とも;;   で、なんだ、新羅?』


あ、そうだ、と思い出すようにして話す。


「美静、さっき来良に通うみたいなこと、言ってたじゃないか

 なら、君の分の制服用意しておくけど」


「あ、まじで? サンキュー、新兄」


助かった・・・、と小さく声を漏らす。


最悪、私服で登校みたいなことを考えていたのだろう。


美静は時計をちらりと見ると荷物を持った。


『???』


「?どうした? 美静」


くるっと振り向いて、少し残念そうな表情を作る。


「あんまし荷物は無いけどさ、一応、静兄と幽兄に報告と~

 それにお二人さんのお邪魔したくないしねぇ」


「よく分かってるじゃない・・グホォォッ」


セルティのストレートキックが見事に新羅にクリーンヒットする。


そしてpadに打ち込む。


『こんなヤツ気にしないで、たくさん遊びに来い』


「ハハッ、うん、明日の帰り寄ることにするよ^^」


バイバイの代わりに手を振る美静にセルティは静雄の面影が見えた。


・・・もちろん、そんなこと美静にはいえないが。




「さぁて、どぉすっかなぁ・・・」


まだ行き先を決めてなかった美静はどれほどマイペースなのだろうか。


うーん、としばらく悩んだ結果、実家に戻ることにした。


・・・兄たちの待つ家へ



~~5分後


バスで来ればそう来良からは遠くないんだな、と


ほっとため息をついていると、家が見えてきた。


新羅の家と同様、合鍵を持っている美静はすんなりと家に入ることが出来た。


「ただいまぁ~」


一応そういって玄関で靴を脱いでいると、リビングからドタドタと騒がしい


足音がした。


(・・・静兄だな?)


リビングのドアを開けるとそこには固まった静雄の姿が。


「たっだいまぁ~静兄ッ♪」


どさっと荷物をテーブルの上に置くと、くるりと静雄の方を向く。


・・・と美静の頭に衝撃が走った。


「っいったぁぁっぁぁぁッ!!」


静雄にパーで叩かれたのだ。


「なにす・・・「なにすんの、じゃねぇ!!」


静雄の額には無数の血管がみえる。


さえぎってもなお、まだ続く説教。


内容からして、勝手に六本木に行った、しかもこれまた勝手に


学校をやめたからだろう。


「お前はっ・・・勝手に置手紙だけでフラッと行方くらますしよォ・・・

 挙句の果てに、一年もあっちにいやがって・・・

 電話の一本くれーしたっていいだろうよ?あァ?美静チャンよォ・・・」


「悪かったよ、静兄・・・ね?まぁ、電話しなかったのはわるかったけど

 さぁ・・・さすがに叩くはないでしょ?叩く、はさぁ・・・ねぇ?」


殺気ムンムンに漂わせている静雄に対して、恐れをなさず、


逆にあおる様な言い方を出来るのは美静くらいだろう。


「まぁ、おあいこっつーことで。」


美静のまとめ方に気に入らないのかブツクサいってる静雄に対して、


睨みを利かす美静。


「・・・チッ」


視線を逸らしたので、納得したと言うことなんだろうか。


「明日、来良の入学式なんだよね。

 僕明日から通うことにしたからさぁ」


「わかった」


自分の目の届くところにいてくれさえば別にいい、といった


表情に安息のため息がでる。


高校三年間、楽しくいきたいな、と思っていた美静だった。





その高校三年間が、大変なことになるやもしれずに・・・



        


                           ーEND-          





゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ あとがき


ふぅ、やっと第一話終了・・・

まだ本編の主人公登場してませんねぇ(・ω・)/

まぁ第二話では正臣くん、帝人ちゃん、杏里ちゃん、

臨也、狩沢、遊間崎、ドタチン(渡草さん)とまぁ

いろいろ始動します^^


感想やリクくださるとうれしいです~

コメまってまーふ音譜



               ではパー