週が明けて報道はテレビ画面から消えた
事故があったのは13日午前11時50分
26歳の運転手が操る観光バスが横転
道路の左側にある法面に乗り上げて横転した
死者1名負傷者35名を出した
法面＝のりめんは道路わきに人工的に
作られた斜面の事なぜ作られるのかは
いろいろ資料を読んでみたけどわからなかった
観光バスが走っていたのは小山町須走と
富士山中腹の須走口五合目の間の11.5ｋｍ
片側1車線の県道 "ふじあざみライン"
ブレーキが効かなくなった
運転手の証言通りブレーキ痕はなく
減速しないままカーブに入り横転した
一般的な自動車には走る曲がる止まる機能がある
三つ目の止まるを実現するためいくつかの仕組みが
車体に搭載されている
エンジンそのものの抵抗で減速する"エンジンブレーキ"
排気圧の逆噴射でブレーキを補助する"排気ブレーキ"
発電機を回す力を抵抗に使う"回生ブレーキ"
空気抵抗で減速させる"エアブレーキ"など
他にも後輪をロックする"サイドブレーキ"もある
どれも走行中に減速することや停車中の車体固定を
目的にしていて"停止させる"機能を持つブレーキは
フットブレーキしかない
フットブレーキはブレーキペダルを踏んで減速する
信号待ちや駐車など一番親しみのあるブレーキ
ブレーキランプと連動していて減速していることを
後続車へ伝えることができるのも安心
ただ長い下り坂とかで使いすぎると効かなくなる
現象が起きるリスクがある
報道されているのは"フェード現象"というもの
長時間フットブレーキを踏んだときの摩擦熱で
ブレーキパッドにガス膜ができローターとの間に
入り込んで摩擦力が低下してしまい結果として
ブレーキが効きにくくなるということらしい
同じようにフットブレーキが効きにくくなる現象と
して"ベーパーロック現象"がある
フェード現象と同じようにフットブレーキの多用で
ブレーキ液が沸騰して気泡ができ油圧が十分に
伝わり辛くなってしまい結果ブレーキの効きが悪くなる
山道を走行していると道端に減速を推奨する
看板をみかけることが少なくない
こんな長い下り坂が予見されるような道では
エンジンブレーキを使うことが好ましいとされている
ツアー客の命を預かる運転手はもちろん知識は
あった筈だって自動車学校でも必ず学習させ
運転している人にとっては常識の範囲の知識
二種免許を保持しているプロの運転手なら
知らないはずはないけれどこの日はフットブレーキに
たよってしまったという事なのだろうか
テレビ報道だと事故の前に運転手がブレーキが
効かないと言っていると添乗員から会社に連絡
があった 事故のどの位前からブレーキが効かな
かったのか不明だけど携帯を出して会社にかける
時間はあった訳だから直前で効かなくなったという
わけでもないと思える
フットブレーキが効かなくなってから事故まで
タイムラグがあるなら何故その間にエンジン
ブレーキとかサイドブレーキとかを作動させて
減速しようとしなかったのか
疑問はいろいろ湧いてくる
続報は伝えられることなく報道は収束した感じ
だけれど本当の事故原因は解明されるのかな
この事故で命を落としたのは74歳の女性
事故のニュースを受けて家族は女性の携帯に
連絡し続けたがつながらなかった家族の心中は
想像を超える
友人4人で富士山を見て美味しい料理を
楽しむはずだった旅行は暗転してしまった
真相を究明の為主催した"クラブツーリズム"には
立ち入り検査が行われツアーの行程表やバスの運行
会社との契約書が提出をされた
国土交通省関東運輸局も道路運送法にもとづいて
埼玉県飯能市にある"美杉観光バス"の特別監査が
行われた
色々な疑問や疑惑がささやかれる事故の真相
ドライブレコーダーの解析を含め原因が解析され
その情報が隠すことなく報道されることを祈りたい
＜参考＞
★NHKWEB
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221013/k10013857391000.html
★法面
https://ja.wikipedia.org/wiki/法面
★テレ朝ニュース
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/テレ朝ニュース
★下り坂運転で気をつけたい「フェード現象」一体なに？ 活用すべき「エンジンブレーキ」とは
https://news.yahoo.co.jp/articles/下り坂運転で気をつけたい「フェード現象」
★読売オンライン
https://www.yomiuri.co.jp/national/20221016-OYT1T50128/
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