父の面会、これで5回目の抗がん剤治療。
前回「暑いわー。」「髪切れ!」
そんな会話をしていたので、お見舞いのついでにカットしようと院内の美容室へ行ってみた。
最初は予約がいると言われたけど、1人お客さんがいてマニキュアの時間が終わる頃に来てくれとの事。
父の元へ行きちょうど面会時間が30分なので色々話してから
「髪切ってくる〜!」とダッシュ。
バサバサっと切られ50センチ切ったわ✂️
さっぱりした。ヘアドネーションしたかったけど、そんな話も出ずにゴミ箱行き。
寂しい事だ。
暑いから結べる長さギリギリの長さ。結んでしまうと変化ない感じ。帰りの車で首に当たるエアコンが涼しくて後悔なしだったわ。シャンプー、ドライも三分の一の時間だよ毎日1時間くらいかかっていて、こんな事に残り少なくなってきた人生の貴重な時間を無駄にしたくない!と思いつつ過ごしてた。大袈裟かもしれんが、なんとなくねぇ
おろすとよく見たら結婚前の髪型に見えるが、前髪を伸ばしてるので永野だわ。もう永野でいいや。
さて、切りながら初対面の美容師さんに腱鞘炎で仕事を辞めようか悩んでると話す。
刺繍を解く仕事がキツくて他の縫い物はいいけど刺繍ができなくて…。後継者がいないと辞められなくて、などとこぼすと、「私やりましょうか?」
「え!マジっすか!」
すごく前向きに話してくれるし、帰りにダッシュで店長のところへ行き「やってくれるという人が見つかりました!」
勝手に話してすいません、と言ったけど職人が私1人だから刺繍を解く仕事が手付かずで山にしてあるそうだ。
次の日に髪を切る続きがあって朝から美容室へ行くと、具体的な仕事の説明が聞きたいというから一旦帰って午後の面会時間の前にもう一回美容室へ顔を出す。
髪切る続きっていうのは、予約時間の合間に入れてくれたので次の人が来る時間になったので、次の日にもう一回きて、と仕上げなしで帰ったのよ結んでるから分からんしね
で、道具を持ってもう一度行く。
商品の体操服は持ち帰っていないので私のお気に入りのハンカチの刺繍を取ってもらった。糸をリッパーで切り、糸を抜く毛抜きで解いていく。。。。上手です♪
すると、本物の商品でやってみたいから再来週来てください!
分かりました!
………私、ここで腹痛を起こしていた…………トイレ行っていいっすか
ヘロヘロで戻り日時約束してもう一回トイレダッシュ!
ヘロヘロで父の病室へ行き「お父ちゃん!便所貸してくれ」
個室なので部屋にあるのよねぇ〜。
そこで3回。トイレ越しに会話して「移動中じゃなくてよかったわ〜〜〜」
これ、入院最終日だったのよねぇ。
貴重な時間をトイレで終わらせるなんてバカよね。
パニック持ちの過敏性腸症候群はいつでも腹痛をもようする。だから10年美容室へ行けなかったんだよね。
それから4日目の夕方。
見慣れない番号から着信履歴が2本。
美容室からだった。
かけたら「お断りの電話です。色々考えたけど難しいかなって。」「いえいえ、考えて下さってありがとうございました。とても嬉しかったです。」
………とても残念。
でもね、この仕事を引き継いでもらえたら嬉しいけど、永野の髪型を大門未知子のボブに変形させてくれる美容室行ったら気まずいよなぁとモヤっとしてたから、まぁ仕方ないや
他に行く予定は今はなくて美容室がちょっといけるかなぁと自分の中でハードル下がってよかったよ。
やっぱり美容室の椅子って特別感あるねぇ