70年前
戦後間も無いその頃は、皆どんな暮らしをしていたのでしょうか。
家庭の明かりは、裸電球
トイレは、各家庭で汲み取り
水は、井戸からツルベで汲み上げ
洗濯は、井戸端でタライと洗濯板で手洗い
料理もお湯も、土間のかまどで薪に火をつけて煮炊きする
そしてお産は自宅で
近所の年配の方やお産婆さんに赤ん坊を取り上げたもらっていました
医療からは遠く離れた
そんな環境の中で私は余計な物を持って生まれてきてしまったのです
お尻に小さな短い尻尾と小さな瘤、そして心臓にも小さな穴
誰にも気づかれず そっと・・・
姉曰く
お尻の瘤は、1日目は背中にほんの小さな点だった
そして2日目に蚊に刺された程の大きさになり、周りが赤くなっていた
この時点で誰もが 『虫刺され』 だと確信したのだとか
ところがこの
『虫刺され』 は、やがて瘤になり、私はいつの間にか瘤持ち女になったのでした
それでも幼児の頃は、何の障害も感じさせず、人一倍元気だったようです
寝返り、ハイハイ、伝い歩き、一才の誕生日にはヨチヨチ歩いていたそうです
歩けるようになると
広い庭や道路に繋がる坂道を走るというより、飛んでいるようだったとか・・
姉 「追いかけるのが大変だったよ。いつの間にか居なくなったと思えば、○○さんの家に行ってたりして、ほんとに目が離せない子だったんだよ」
姉 「もうさあ・・!(←方言?訳せません 笑)裏山にまで、大きい子の後を追いかけて行っちゃって危ないったらありゃしない」
裏山・・ここには楽しい思い出しかありません (笑)
姉が上京して家に居なくなってからは、近所の子達との遊び場になりました
もちろん、親達には内緒で (笑)
裏山に上るのには、子供には結構な傾斜が有ります
けもの道のような細い所を、うっそうと生い茂った植物をかき分けながら登りきると
下草がきれいに刈り取られていて、ちょっと湿った土の匂いがします
所々に有る木の切り株や木の根っこを避けながら、『鬼ごっこ』『かくれんぼ』
ただ皆で走り回るだけでも楽しかった♪
ところが、腰の瘤は順調に少しずつ成長していったのです
つづく