おかーさーん 今日〇〇(男子)の家に遊びに行って来るわー
学校から帰った娘が早々に遊び道具を揃えている。
え？〇〇君家に？一人で行くの？
と聞くと、さぁ～？他にも多分来ると思うよ と言う。
さぁ～？って何さ
男の子のお宅でしょ？
男子達が集まってるんじゃないの？
そこに女の子が１人で遊びに行くってどうなのよ
え〜〜別に〜
?
別に〜?じゃないよ
あなたと同じ頃、
私はそれで
怖い思いをしたんだよ
『小学生の頃からのお友達』
そう思って 度々遊びに行っていた
男の子の家。
専業主婦のお母さんと
祖父母がいつもいるお宅だった。
が、その日はたまたま
お母さんはお買い物中で
祖父母だけが下の和室でTVを観ていた。
おじゃましまーす
といつも通り2階に上がっていった時
部屋には３人の男子がいた。
どの子も幼い頃からよく知る友達だ。
なんだお前か と何かを隠す。
特になんとも思わなかった。
小１時間がたった頃、一人の子が
お前もう帰れよ と言ってきた。
何で？と聞いても答えない。
何でー？何でー？
わかった！何かイヤラシイの
見てたんでしょ
さっき隠したのそれでしょ
見せてみろ！
と揉み合い小突き合っているうちに
ふと 相手の目の色が変わった。
あれ？と思った瞬間
いきなり押さえつけられた。
え？
他の２人の目も同じ色になった。
声をあげ もがいたが動けない。
２人に脚を押さえられていた。
階下の祖父母に動きはない。
万事休す
ただいま～！〇〇〜
アイス買ってきたから
皆で食べな〜。
お母さんが帰ってきた！
その瞬間 力が緩んだ男子達を
跳ね除けて一目散に逃げ帰った。
涙も出なかった。
その位ショックだった。
たまたま そう たまたま
押さえつけられただけで済んだけど
もしもあの時..
他にも女の子達が来るの？
あなた一人ならダメよ？
と言うが 娘は聞かない。
えーだってもう行くって言っちゃたもん ２人きりでもないのに何でそんな事言うの
？
う～んとねぇ..
さあ..
どうしたもんか..
考え過ぎ.. 心配し過ぎ.. 男子に失礼..
でもさ
もう小学生じゃないんだから
男の子を甘く見ては駄目なのよ
わかった じゃ何か変だなって思ったら帰って来るから
..思った時はもう
手遅れなんだって
はぁ...気持ち悪くなってきた
大きくなった子供。
親の感情で縛るのは良くない。
でもそのせいで同じ目に、いや
もっと酷い目にあったら と思うと
どうしていいかわからない
どうか娘を無事帰して下さい と
心の中で手を合わせる
祈り、見守るしかもう
出来ないんかなぁ
はぁ..
