いや〜〜〜。待ってたよ〜〜やっぱりよかった〜。ほんとに面白かった〜〜〜。

この夏にイッキ見したときも、かなり興奮して「今年一番かも!!」と思ったけど、後半みたら、もーーーー面白いのなんのって!

 

1話だけでもかなりのカロリーを消費するので、夏のようにイッキ見することが難しく、3日かけて漸く見終えました。

後半は、造幣局の中だけじゃなく、外部にあるアジトやそして実は外部にもこんなにいたのか!の仲間たちがどんどん出てきて、ダレるどころか、ますますヒットアップ。もう、面白いのなんのって。

これって、たしかスペインのドラマのリメークで、ほぼ同じ内容(名前まで)とかいう話でしたが、この、最後の終わり方とかもまるっきり同じなのかな。確かめてみたいけれど、これからスペイン版を見るというカロリーが全然残ってないので、どっかで聞きかじりでもします。

 

人質をとっての立てこもり事件は、映画「ストックホルム」のときに書いたように、99%くらいの確率で度の国でも失敗に終わるっていうのが定説。たぶん、それは、逃走するときの手段を十分に考えられてないからだと思う。もし、その準備がちゃんとできてたとしても、逃走する際、あるいは逃走後に、その経路や出口や行き先にどうしても追いつかれて捕まってしまう、ってことじゃないかしらん。

この造幣局立て籠もり事件で、一番感心したのは、逃走経路をその10日間で(地面を掘るんですけどね)作り出すというところと、その先の先の先まで逃げおおせるように計画が練られていたところ。でもそれでも、最後の最後に、計画通りには逃げられないところまで追い詰められ・・・・・もはや、ここまでか。って段になって、「えつ、結局それで?」という案で逃げ通すんですよ。ちょっと都合よすぎな感じもあるけど、まあ、あそこで全員捕まってたらそれこそひじょーにつまんないもんね。

 

そうなのだ。このドラマ、視聴者全員が強盗団のことを「心から応援するスタイル」で見ている。

もう両手でお祈りポーズ作って「ああ、神様! なんとか助けてあげて!なんとか死なせないで!なんとかこのまま逃げられますように!!」と全視聴者が思いながら見てるの間違いない。強盗団だけど、人質1人も傷つける気がないし、それどころか、みんな快適にすごせるよう気を遣ってあげてるのがわかるし、ていうかあの8人がみんないい人なのでどうしても味方しちゃうよね。

なんつっても、人質たちのほとんどが、いやもう全員が強盗団の味方になっちゃってたもんね。

前半、デンバーくんと激しいラブシーンを繰り広げたミンソちゃんは、とうとう、人質→仲間に加わってしまい、自分から名前を「ストックホルム」と名乗って銃をぶちかましてましたから。それは、有名なストックホルム症状群だと指摘されてもなお「そうではない。実際そうであっても後悔しない、ずっと一緒にいる」と言い切り、最後まで一緒に逃亡するミンソ、かっこいいーーーー。

 

そうだよなーー視聴者も人質も全員が壮大なストックホルム症候群にかかってしまったようなドラマでした。。。。。

 

 

で。やっぱり韓国ドラマだなーと感心したのは、やっぱり、「恋愛至上主義」そして「家族愛至上主義」なところ。

主犯格・教授と、敵であるウジン警部は、お互いが認める恋人同士。お互い、殺そうを思えば殺せる、逮捕しようと思えば逮捕できる、だけどだけど、どうしてもできない〜〜〜〜〜〜〜〜〜って感じの2人。

まっ、それはそれで、恋愛大好き国民・韓国のお国柄が出てて文句はない。が、最後の最後のシーンには、さすがに私もびっくらこきました。殺し合って当然だった2人が、事件ののちに再会し、結ばれるっていう話なんですよっ!

これでは、まるで「愛の不時着 第二章」。いやほんとに、恋愛が一番大事なんですねえ。

舞台が、なんと! ウクライナなんですよ!しかもヘルソン!2人が1年後再会する舞台が、美しいまちヘルソン。

どうせセットなんだろうけど、それにしてもいつ撮影したのか?? 22年2月にロシアが侵攻する前?? てことは偶然?

いや、それとも、侵攻後、脚本を書き換えてヘルソンにした? 皮肉のつもりで? 抗議のつもりで?

ヘルソンって、かなり南部で、クリミアにも近くて、今は一方的にロシア領になってるけど、実は取り戻してるところ?まだ?

ようわからんけど、いずれにしても、話題性という意味ではちょっとすごいとこですね。

 

そして、親子愛もカロリー高い!さすが韓国!

デンバー父子が揃って強盗団に参加してるので、どちらかが撃たれるだろうと最初から思ってたら、やはり、父の方が無念の銃死。わかっちゃーいるけど号泣してしまいますよあんなの。ナイロビの「実は息子がいて」の話も、可哀想な話ではあるけどあれが日本だったらあそこまでお涙頂戴なの話にならないと思う。(ちなみに息子は「賢い医師生活」の子役の子でしたね〜〜おっきくなってた!)あの息子のせいでナイロビは仲間に参加したわけだし、さらに一度は仲間を裏切ったわけだし彼女の生きる理由になっている。そして、

 

なんといっても! 

主役といっていい、教授とベルリンが、実の兄弟だったなんて!!!!!! いやもーほんと教授いい加減にして。

あんなにクールに収まってたけど、全然クールじゃなくて、ほんとに熱い男だったんだなー。その話、仲間に黙ってたの、私も正解だと思う。そんなの知ってたら誰だって協力しようと思わん。

とどのつまりは、結局、教授だって、亡くなった父親や、生き別れのベルリンのことを思って、計画立てて進めてきた(ま、思想のこともあるだろうけど)と思うと、なんつーか、「ふーーん」て感じもしたなあ。それでも、ベルリンが自死覚悟で皆を無事に逃がそうとした時に、もう最後だと思って、教授が電話で「ジュノ〜〜〜〜〜〜!! いっぺん、(弟のお前のことを本名の)ジュノって呼びかけてみたかったんだ〜〜〜〜、じゅの〜〜〜〜〜!」っていって、それ聞いたベルリンが「天国でパパと待ってるよ!! ヒョン!!!!!!」て「ヒョ〜〜〜〜〜ん!」っていいながら、「ちゅど〜〜〜〜んっ!」って爆発が起きるところ、

 

もーーーーーータオルぐちゃぐちゃになるほど、泣けたんですけどっ!!!

 

結局、全員生き残ってた。。。。。。っていう、話なんです。

あの方もあの人も、そしてこっちもこっちも。結局、亡くなったのは敵も味方もほぼおらず(強盗団の2人だけか)。

ね、いかにも疲れるでしょう。見終わったらぐったり。いろんな思いでぐったり。

 

てことで、すごくカロリー使いますが、これは今年一番面白かった。

ばっちり、環境と体調を整えて、じっくり1話1話鑑賞してほしいドラマでした。

もう1人の主役なのに、あまりポスターに出てこないウジン警部。

交渉のプロなのに、ことごとく舐められまくっててかわいそうな展開でした。あんなにバカにされてる役、ある意味、あまりやりたくないかも。でも、この人のセリフには嘘がなく、常にごまかさずにまっすぐに事に当たってるところがよかった。そう思うと、ユンジンさんやっぱりうまいですよね。