〝紀州のドン・ファン〟こと和歌山県田辺市の資産家・野崎幸助さん(当時77歳)を殺害したとして逮捕された元妻・須藤早貴容疑者(25)の2018年5月の事件前の豪遊ぶりが新宿・歌舞伎町の関係者の間で話題になっている。

 須藤容疑者は事件当時、歌舞伎町からも徒歩圏の東京・東新宿のマンションに住み、和歌山の夫・野崎さんの元には1か月に1~2回ペースで通っていたとされる。

 歌舞伎町のホストクラブ関係者は「彼女はコインパーキングを貸し切りにして、お目当てのホストのためにシャンパンタワーをやったこともありますよ。まだドン・ファンが亡くなる前だったと思いますが…」と語る。

 歌舞伎町のホストのバースデーパーティーでは、店内にシャンパンタワーを立てて高級シャンパンで満たす光景が今も見られるが、店に入りきらないほどの酒を振る舞うとなると、めったにはいないという。

「シャンパンの種類にもよりますが、店内のシャンパンタワーは300~1000万円くらい。それを店に入りきらないからパーキングでやったとなると、少なくとも4000~5000万円はいく。それを彼女がやって太客の伝説になった。しかも、パパは和歌山のドン・ファンだというから、関係者は鮮明に覚えているんです」(同)

 須藤容疑者は16年春に札幌の美容専門学校を卒業し、上京。自称モデルだったが、実際はパパ活、アダルト作品などで収入を得ていたといわれる。

 野崎さんとは、公式には「羽田空港で転んだときに助けてもらって」知り合ったとされるが、実際は「17年末ごろパパ活で知り合い、気に入られ、会うたびに100万円単位でもらって『結婚してくれたら月100万円あげる』と言われて、北海道の親にも内緒で入籍していた」とは事件に詳しいジャーナリスト。

 そうして得た金をホストクラブで派手に使っていたようだ。カリスマホスト・ROLANDの店にも通っていたとも言われる。

 18年3月、2人は結婚式を挙げる予定だったが、須藤容疑者がドタキャン。これは北海道の実家にも結婚を内緒にしていたからだとみられる。入籍だけした約3か月後の同年5月に野崎さんが死亡すると、須藤容疑者は同年7月、野崎さんに代わり酒類販売会社の社長に就任し、報酬として4000万円を得ている。

 これを野崎さんの遺産を勝ち取るための弁護士費用、都内を転々とする引っ越し代、顔の整形手術代などに使っていたとみられている。