07【レビュー】小説:笑い犬/西村健 | 相武万太郎オフィシャルブログ「六転び七転び八転びROCK。」(音楽、小説、酒)

相武万太郎オフィシャルブログ「六転び七転び八転びROCK。」(音楽、小説、酒)

ベッキーがテレビに出てるとチャンネルを変えてしまう男が、好きな音楽や小説を語ったり書いたりらじばんだりしています。音楽は洋楽ロックメインだったが最近はハロプロ大好きです。特にANGERME。

『劫火』という長編小説を読んだことがあり、手を出してしまった。


この作家さんは、人物をとても上手く描く。『劫火』でも個性的なメンバー達が果敢に巨大な組織と対決していくのだが、それを楽しみたくて買ってみた。




銀行員の主人公は、不良債権処理にあたって逮捕され塀の中で過ごすこととなる。有罪の理由がよく分からないし、闇の真相も正直粗いと感じるが、刑務所内の緻密な描写がリアルに迫ってくるし、主人公や脇役に共感をよぶ。主人公に対する同情を誘うために、何度となく窮地に追いこむのがうまい。


出所して自分がなぜ塀の中に落とされたか謎を暴くのだが、急展開の感が否めないが一気呵成で爽快であるのは、全て主人公に感情移入しているからだ。


プロットにやや難があるものの、それなりに楽しめた。『劫火』で登場するキャラクターが本作でも登場するのが嬉しい。また西村作品を読みたくなる。




五点満点のうち3点。