RUIは、恋人である万太郎の誕生日に手作りケーキを約束していた。だが気合いに気合いが入りすぎ、うまく作れないでいた。
そこでRUIは、手作りの概念を変えてみることにした。なんとケーキを作る機械を『手作り』してしまおうというわけである。
機械作りを学ぶため、ありとあらゆる機械工学の書籍を図書館で読みあさった。愛する恋人のために何かを頑張るのは、苦痛にならない。むしろ快感すら覚える。だが今回は日も迫っており、さすがに無茶な発想だったかと心が折れかけた。だがそんなとき助けになるのは親友の一護を始めとする仲間たち。多くのサポートを受け、何とかケーキ製造機を完成させたのだった。
RUIは緊張の面持ちでボタンを押すと、生成色だったスポンジ部分が真っ白なカンバスとなり、色鮮やかなトッピングがなされてゆく。熟れた苺がのせられた後、最後の仕上げにうつる。
自分自身もデコレーションしてもらい、お口直しに食べてもらうのだ。万太郎の口に合うかしら――。RUIのウキウキは止まらない。
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