【Master of Puppets】 | 相武万太郎オフィシャルブログ「六転び七転び八転びROCK。」(音楽、小説、酒)

相武万太郎オフィシャルブログ「六転び七転び八転びROCK。」(音楽、小説、酒)

ベッキーがテレビに出てるとチャンネルを変えてしまう男が、好きな音楽や小説を語ったり書いたりらじばんだりしています。音楽は洋楽ロックメインだったが最近はハロプロ大好きです。特にANGERME。

「わぁ…会場に華が咲いたみたい。凜さん、素敵なレオタードを作って下さってありがとう!」



目の前にいる選手たちは早速練習着の上から私の作ったレオタードをあてがって、嬌声をあげている。



彼女たちの笑顔をみると、締め切りに追われ参っていた心身の疲れも吹き飛ぶというものだ。





私には夢がある。それは、自分のひいきにしてきたチームがいつか学生チャンピオンになり、私の大切な芸術品を世に羽ばたかせたいという願いだった。



それぞれの大学にそれぞれの仕立て屋がいる。私は、レオタードに愛と願いをこめて作りつづけてきたのだった。



そして、その願いが叶うときがいよいよやってきた。寒風吹きすさぶ冬空のなか、私は試合会場に足を運んだ。



出だしはいい。一人の小さなミスも許されない会場の雰囲気に包まれるなか、彼女たちは必死の演技に没頭していった。私もいつしか一員となり、ぎゅっと両手を目の前に組み、祈っていた。




あっ、センターのあの子がケアレスミス。だがすかさず隣りのキャプテンがフォロー、大事には至らない。抜群のチームワークに驚嘆した。そして、彼女たちはついに最高の栄冠を手中に収めたのだった。



歓喜にうち震え、抱き合う選手たち。あちこちでフラッシュライトがたかれた。




今だ





私の夢、叶え――。





手元のスイッチを押した瞬間、鮮やかに彩られたレオタードが銀色に変化する。スピーカーからは、惚れ惚れするあの音楽が鳴り響く。



「この音楽は――?、駄目っ、体が勝手に反応しちゃうっ」



パペットたちの意志とは無関係に踊り狂わせるあの音楽。私は、最高の心技体をもった演者による、最高の舞台で、あのダンスをみたかったのだ!





今は決して観ることのできない、あの武富士のダンスを――。











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