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門倉率いる反大沢グループは、4月19日現在、奥村の生存を確認できていない。また、「ステルス」に解毒剤が存在し、大沢の手中にあることも掴んでいなかった。
門倉らが唯一有利だったのは、大沢に動きを察知されていないことだった。
警戒心の薄い今のうちに、大沢の動きを逐一確認できる体制にしておかなければならなかった。
門倉が永沢に相談したところ、古典的だが効果の高い方法を提案された。
大沢グループにスパイを送ることである。
このタイミングでは、送るより買収するほうがリスクが少ないだろうと、門倉と永沢は、大沢グループの要職にある人物との接触について検討した。
だが2人は結果を急ぐあまり、永沢ではなくトップの門倉を交渉人とした。
無防備によって、門倉の政治家生命、人間としての命は潰えてしまうことになった。
だが、門倉の命を賭した交渉によって、大沢の右腕、外務相加賀の運転手が陥落したのだから、やはり門倉は正しかったのかもしれなかった。
(つづく)
この小説はフィクションであり、作品に登場する団体や個人は実在しません。