【パートナーに捧ぐ】第5話 | 相武万太郎オフィシャルブログ「六転び七転び八転びROCK。」(音楽、小説、酒)

相武万太郎オフィシャルブログ「六転び七転び八転びROCK。」(音楽、小説、酒)

ベッキーがテレビに出てるとチャンネルを変えてしまう男が、好きな音楽や小説を語ったり書いたりらじばんだりしています。音楽は洋楽ロックメインだったが最近はハロプロ大好きです。特にANGERME。

オジーとシャロンが病院から自宅へ戻っている途中、ケイトからシャロンの携帯電話に連絡が入った。





「ランディが行方不明になったの!ちょっとした隙に逃げ出してしまって…」





「あの子なら大丈夫よ。頭のよい子だもの」





「シャロン、犬の死亡原因のトップは交通事故なの」





それを聞いたオジーはいてもたってもいられず、急遽ランディを捜索することにした。





いつもの海岸沿い散歩コースをまわり、はじめてランディに連れられた雑木林も見て回った。





2人は大声でランディの名前を呼びかけたが、彼の姿を確認できなかった。





日は暮れ、オジーの疲労を心配したシャロンは、いったん自宅へ戻ることを提案した。





「俺のせいであいつが死んでしまったらと思うと、休んでなんかいられないさ」





オジーは強がったが、シャロンは、これ以上私を心配させないでと強い口調で諭し、帰途についたのだった。





夕暮れの街角を抜け出して、生ぬるい潮風がそよいでいる自宅付近へと車を進めた。





ひっそりとした沿道の先に、緑色の並木に囲まれた平屋が見えてくる。





車窓を開け放っていたオジーは、ふと、並木のささやきの向こうから、聞き慣れた声が聞こえるのに気づいた。







オジーは、思わずアクセルを強く踏んだ。シャロンも気づいた。





白いペンキが塗られたオジーの庭の柵の前で、再会を喜んでいるかのように、ランディは座って待っていた。







「ランディ!」







オジーはホンダから飛び出すと、ランディに駆け寄った。





ランディはオジーに飛びつく。





「ランディ、俺が悪かった。お前を離したりするもんか。お前は俺のパートナーなんだから…」





オジーはあふれる涙をおさえることなく、ランディをただ抱きしめた。





ランディは彼の顔をひとしきりなめ、オジーを許したのだった。









(続く)







※本作品は、アメリカの実話を元にした小説です。