【夢にも思わない】 | 相武万太郎オフィシャルブログ「六転び七転び八転びROCK。」(音楽、小説、酒)

相武万太郎オフィシャルブログ「六転び七転び八転びROCK。」(音楽、小説、酒)

ベッキーがテレビに出てるとチャンネルを変えてしまう男が、好きな音楽や小説を語ったり書いたりらじばんだりしています。音楽は洋楽ロックメインだったが最近はハロプロ大好きです。特にANGERME。

せっかく異動したのに…俺は泣きそうになった。







何故なら、半年前まで俺の天敵だったS課長も同じ部署に異動してきたんだ。







何の恨みがあるんだよ!





思わず声に出してしまった…課長の前で。





恐怖に顔が固まる。Sの引きつった笑顔が近づいてくる。覚悟を決めた。もうどうにでもなれ









…と思った瞬間、俺はベッドから跳ね起きた。





良かった夢だ!





思ったのもつかの間、今日は半年かけて取り組んできた企画の合同コンペの日だと、気づいた。







プレゼンは俺がトップバッターなのに、時計はとっくに業務終了を告げていた。





おそるおそる携帯を開くと、着信20件…





信頼関係を築いてきた上司から、「死ね!」などと罵倒された録音が二件と、

彼女からのモーニングコールが数件。



「あたし知らないからね!」と匙を投げられている。





そりゃそうだ、もう俺クビかも…







これからの人生どうしようかと考えてたら、首が落ちた。





山手線に揺すられ、目覚めたようだ。マジかいや!また夢だったんかい!







何はともあれ良かった…。





そう思った瞬間、激しい振動が俺を襲った。





併走していた埼京線車両が、曲がりきれずに山手線に激突したのだ。





この衝撃は本物だ!こんな狭い空間で死ぬなんてイヤだよ…







初めて、自分の人生を呪った。







痛い痛い痛い!





叫びながら、苦痛に耐えていると、闇だった目の前が少しずつ明るくなる。





やった!今回も夢だったんだ!







明るい視界の先がはっきりしてくると、光の正体は照明だった。





見渡すと、手術室のようだ。さっきの事故は夢ではなかったのか?





しかし助かったんだ!痛みに耐えれば、生きることができるのだ!





俺は嬉しさのあまり、視界を照明からメスを持った医者を盗み見た。





刹那、俺は人生をあきらめた。

術衣とマスクに隠れてはいるが、眼鏡の奥に光る鋭い眼光は、まぎれもなくS課長のそれだったのだ。